No. 1111

認知症になって思うこと
家族全員で受け止めた現実
(山梨県KI/70代女性/主婦)

人一倍健康に気を使い、記憶力にも自信があった私が、レビー小体型認知症と診断されました。認知機能の低下や幻視などの症状は、出たり出なかったりと波があるものの、「一生治らない病」と聞きました。 

ショックを受けました。私は、もう頭がおかしくなっちゃったんだな…と。今まで家事から何から、自分一人でテキパキこなして、「やってあげる」ことが生きがいだったのに、今の私は、言葉を理解するのに時間がかかります。周りが「大丈夫だよ」と気遣ってくれることも、つらかったです。通い始めたデイサービスでも、時間内に物作りを終えられず、家に持ち帰ってもできません。そんな自分に嫌気が差し、通うのも嫌になりました。 

一番つらいのは「自分の心」

それでも、祈願はできました。一番つらいのは、病気になったことではなく、病を受け止められない「心」。それを一心に祈願していきました。 

「これ、どうやるんだっけ?」と、夫や娘に聞く中で気付きました。私が不安にならないように、安心させる言葉を掛けてくれることに。上手にできない物作りも、家族が寄ってきて、「お母さん、こうやるんじゃないの?」と教えてくれるのです。 

家族で同じ方向を向ける安心感

今に満足 きょうに感謝」という大好きな神示が心によぎりました。「できなくなったこと」ではなく、「できるようになったこと」が見えたのです。家族に頼ること、感謝を言葉にすること。気付いたら、夫や娘の笑顔が増えていました。 

家族3人で教会に行くとき、2人が私と手をつないでくれます。その手の温かいこと、優しいこと。心まですっぽり包まれます。みんなで教えを学んでいると、イライラしても、「あ、いけないね」とすぐ話し合えるし、「これが我が家の弱点だね」と気を付けていけます。みんなで同じ方向を向いて、生きていることを感じます。 

心が軽く、明るくいられる喜び

実は、私は、若い頃から不安神経症を患っています。でも、家族の支えのおかげで、今、その症状はほとんど出ていません。認知症になって、つらい思いもたくさんしましたが、それが我が家の転機になりました。1人で何でもこなして、家族の会話など全くなく、あったとしても夫婦げんか。そんな家だったのに、今、みんなで教えを学んで、楽しく語り合っているのです。 

もう一つ気付いた、今の私にできること。「口が動かせること」。私の病気は、いずれ指も動かせなくなると聞いています。でも、自分の元気な口を動かして、相手の心を元気にすること。神が、私に託してくださった使命と思っています。「今に満足 きょうに感謝」忘れないように書き留めているこの神示で、心の元気を蓄えて、きょうという一日が始まります。

和心育つ家庭を求めて 「真理」に生きてごらん
 自然と 家族の心は 寄り添い 重なり合って 支えて「生きる」心が育ってゆく
 家族の触れ合いを通し 心の不安 迷いは治まるのである
神に思いを預け 日々「真理」に生きる心が強くなるほど
    心の動きは安定し 「生きる」希望が持てる

和心育つ家庭を求めて
       「真理」に生きてごらん
 自然と 家族の心は
      寄り添い 重なり合って
   支えて「生きる」心が育ってゆく
 家族の触れ合いを通し
   心の不安 迷いは治まるのである
神に思いを預け
  日々「真理」に生きる心が
           強くなるほど
    心の動きは安定し
       「生きる」希望が持てる

『真実の光・神示 平成25年版』89ページ(中略あり)