No. 1102

夫の気持ちが分からない…
私が見過ごしていたサイン
(群馬県YU/70代女性/主婦)

理想の結婚相手は、父のように、男らしくて明るくて優しい人。その父に薦められ、お見合い結婚した夫は、父とは正反対の、それはそれは無口な人でした。 

「ねえねえ、何考えてるの?」「顔が暗いね。何かあったの?」いくら話し掛けても無反応。そのうち、夫の顔を見るだけで、私の心が暗くなりました。「聞こえてるでしょ! 返事くらいしてよね!」。やがて、必要な時以外は会話しないのが、我が家の普通になっていきました。 

少しずつ見えてきた夫の心 

神の教えでは、「人の気持ちを察する」と学びます。「それってどういうこと?」初めて我が心に問うてみました。夫は自分の思いを話さない人だし…。「察するといっても、夫の心が分かりません」。苦しい思いを祈願していたある日。夫と神の館に参拝した後、予定を聞くと「映画に行く」とのこと。「あっそ。じゃあ私は帰るね」と言って別れました。 

その後、ハッとしました。夫は「映画に行きたい」とか「洋服が好き」とか、前から気持ちを表現してくれていました。しかも、その時の夫の顔はうれしそうだった…。それなのに、私は「興味ないからいい」「やりたくないからやらない」と、バッサリ否定し続けてきたのです。 

ある時、息子が家をリフォームすると聞き、夫に内緒でお金を下ろしに行きました。その時、転んで腰椎を圧迫骨折。夫の心を軽んじてきた、冷たい自分の生き方を、この時にはっきり痛感しました。 

自然体で仲良くしたい…と祈願 

夫は、私のわがままも、何げなく言った言葉でさえも聞いて、かなえてくれる人。自分の好物のお刺身を買ってきても、私のためにと、そっと半分残してくれる優しい人。この夫だから、こんな私と47年も一緒にいてくれた…と感謝が湧き出てきました。 

だから、私も夫に「愛の心」を。そのために、心に置いている神示があります。 

「愛こそ宝」忘れるなかれ
    悩み苦しむそのときは
     愛が足らぬと悟るべし(※)

お弁当を作っても、「おいしかったよ」などと言う夫ではありません。でも、最近の私には、空のお弁当箱を見て、「おいしかったんだな。そして体調良好!」と察する心が芽生えてきています。夫がちょっとでも口を開くと、「聞こう、聞こう!」という気持ちにもなるのです。 

この頃、夫が仕事の話をしてくれるようになりました。それもたくさん…です。みんなが嫌がる仕事も、張り切ってやっているそうで、「職場では最高齢だけど、できる仕事があるってありがたいよな」などと楽しそうに話してくれるのです。 

最近、息子から「2人が仲良く、元気でいてくれるのが仕合せだ」と、うれしい言葉をもらいました。私は夫に言いました。「お父さん、あの子の温かさ、優しさはお父さん譲りだよね。私にはないよねえ」。縁あって一緒に歩んできた夫。目指すは、夫が喜ぶ「かわいい妻」。まだまだ自分の心に伸びしろを感じています。 

 

※『真実の光・神示 平成8年~12年版』109ページ

「神の教え」で生きるべし
 皆は 我の思いが強過ぎる
 なぜ強いか 分かるかや
 人に向ける「愛の心」 薄いがためなり
我を愛する心を相手に向けん
 自然と 心の交流 出会いを深め 神の教えに生きられる

「神の教え」で生きるべし
 皆は 我の思いが強過ぎる
 なぜ強いか 分かるかや
 人に向ける「愛の心」
         薄いがためなり
我を愛する心を相手に向けん
 自然と
  心の交流 出会いを深め
      神の教えに生きられる

『真実の光・神示 平成18年版』239ページ(中略あり)