No. 240

認知症の母が教えてくれた
心の重荷が取れる秘訣
(群馬県TK/60代女性/主婦)

重い認知症で施設にいた母が、新型コロナウイルスの影響もあり、自宅で療養することになりました。

一緒に暮らしてみると、想像以上に大変でした。家族の顔も分からず、夜は徘徊し、怒鳴るので、私は十分に眠ることができず、イライラする日が続きました。

そんなある日、ちょっと目を離した時に、母は転んで大腿骨を折り、手術することになってしまったのです。

学んで見えた自分の姿

母が入院している間、神の教えを学びました。すると、「分かっていたつもりでも、自分のことになるとできていなかった…」とつくづく感じたのです。何でも一人で背負い、自分の器を超えていたことにも気付きました。

早速、単身赴任中の夫に電話をすると、話をじっくり聞いてくれました。「二人で頑張っていこう」と言ってくれて、うれしかったです。

また、弟とは確執があり、15年もの間、疎遠になっていました。「弟とは考え方が合わない」と先入観があり、連絡は一切していなかったのです。でも、母が弟をかわいがっていたことを思うと、弟に相談する気持ちになりました。

弟と話をすると、「お母さんの所に顔を出すよ。大丈夫だよ」と、思いがけない優しい言葉を掛けてくれました。まるで仲が良かった幼い頃に戻ったようで、心が軽くなりました。

教えがあればこそ深まった縁

認知症の母が「家族の思いに耳を傾けず、自分の思いを語らないから疲れるんだよ」と教えてくれて、家族が仲良くなることを願っているように感じました。

お互いを思いやる温かい会話に、自分の心が穏やかになることを実感。「神の教え」があったからこそ、家族の縁が深まりました。母は無事に手術を終えて退院。家族そろって、ますます神の教えに生きられるように努力していきます。