(埼玉県TY/30代男性/救急救命士)
生まれ育った地元で救命救急士として働いています。24時間出動要請に応じ、一睡もできないまま朝を迎えることも珍しくありません。その過酷さは覚悟の上で進んだ道。しかし、何よりストレスになったのは、人間関係でした。上司は、短気で、感情の起伏が激しく、何を考えているのかも分かりません。一番嫌なのは、仲間を悪く言うところ。極力関わりを避けていたため、異動で離れた時はホッとしたものです。ところが、再び同じ職場で働くことに。正直、「最悪だな」としか思えませんでした。
“最悪”から芽生えたのは…
上司と離れていた3年の間に変わったのは、家族に言われて嫌々神の館に行っていた私が、自主的に神の教えを学び始めたこと。結婚以来、絶えなかった夫婦げんかがきっかけでした。早くに起きて朝ご飯を作ってくれている妻に「うるせえ!」と叫んだ自分。“このままじゃ駄目。何とかしなくちゃ”と思ったのです。今までの自分なら、上司との巡り合わせを受け入れられなかったはず。それが、えり好みをせず、先入観を捨てて、縁を生かそうと思えたのは、学んでいたおかげです。
出勤前に教会図書を読むと、自分に必要なことが目に留まり、心が整っていく感覚が持てました。そして、身に付けている御神体を感じながら、「顔を見るだけで嫌な上司ですが、関わる勇気を下さい」と祈願。ある時、不機嫌そうな上司に、思い切って「もしかして怒ってます?」と尋ねると、意外な言葉が…。「全然そんなことないよ」と笑って返してくれたのです。見た目では分からないのだから、勝手に思い込まず、面と向かって気持ちを聞こうと、新たな目標ができました。
言葉を交わすほどに変化が
上司が仲間を悪く言った時、今までの自分なら「変わってないな」と内心責めていたに違いありません。それが「すいません。自分の指導不足です」と伝えられます。反省したり、思いを素直に言葉にしたりするうちに、上司の態度が柔らいでいったのです。面と向かって会話をすることで、どんどん誤解が取れ、相手が何を考えているのかもつかめました。他の人には言えない心の内も話してくれて、あれほど嫌いだった上司と、いつしか信頼し合える関係になっていったのです。
上司を敬遠する人には、「こういうところがあるよ」と良さを伝えたり、仲間への不満や悪口には話題を変えたり。職場が明るく、いい影響を与え合える環境になったらいいなと心掛けると、だんだんと雰囲気が良くなっていきました。
それは家でも同じです。“夫婦で何でも語り合う”を意識し、職場のことも話すように。上司との再会を伝えた時、「大変ね」と共感してもらっただけで、気持ちがすっと楽になったのです。ちょっとしたことも話すと、互いの気持ちも分かり合えて、夫婦げんかが激減。職場も、家も居心地が良くなり、ストレスは減る一方でした。
努力した結果が表れて
今春、私も上司も異動が決定。別れの際、心の底から「お世話になりました」とお礼を伝えると、上司から「おまえがいてくれて助かった。ありがとう」と最高の褒め言葉が。同僚からも、私がいたから穏やかで、明るい職場だったと言われて、感無量でした。自分の心が変わると、相手も、状況も変わるとはこういうことかと、実感できたのです。
受け入れ、受け入れられる人に
上司との縁を通して、得たことがたくさんあります。誰にでも欠点があって、自分にもあり、知らないところで許してもらっていることを知りました。全ての人を受け入れて、誰からも受け入れられる人柄になりたいです。家族や職場の仲間を大切にできなければ、患者さんやその家族を大切になどできません。救急救命士として、縁のあった方々の力になれるよう、邁進(まいしん)してまいります。
仕事とは 人 物 全ての存在が
重なり合って
生み出す力(環境)をいう
「道」欠き 外す心の動きは慎み
協力 協調する動きを取る
自然と互いの運命が重なり
補い合って
調和して「生きる」環境を生む
そこに
仕事の成果も大きく上がり
家族 縁者 友人 知人の心も
重なり合って
喜び多く
生きがいにあふれた人生を
歩んでゆける
(平成31年1月4日〈中略あり〉)

