No. 1905

受け入れ難い2度目のがん
夫婦で心一つに乗り越えて

(宮城県SS/60代女性/主婦) 

肝囊胞(のうほう)が胆管を圧迫しているため、手術を受けることになりました。肝嚢胞は50代からあったものの、十数年、何も異常がなかったため、びっくり。でも、もっと驚いたのは、術前検査中に、腎がんが見つかったことです。自覚症状は全くなく、すぐには現実を受け止められませんでした。 

不安に寄り添ってくれた夫

実は、30年前にもがんを患い、死の淵から救っていただいた私の命。がんの多い家系とはいえ、もう二度とならないと思っていたのに…。ショックと不安でいっぱいでした。 

そんな私に寄り添い続けてくれたのが、夫です。「しっかり向き合おう」「絶対に大丈夫だから」。私が不安にならないように声を掛け、一緒に立ち向かってくれたのです。どれほど心強かったか…。おかげで、手術を乗り越えられました。しかも、輸血の心配をしていたのがうそのように出血が少なく、傷も小さくて済んだのです。「夫婦は二人で一つ」と再認識し、いつも夫と心を重ねていたい、夫の愛に応えたいという気持ちが強まりました。そして、あらためて私たち夫婦の姿を振り返ったのです。 

無意識の言動に気を付けたら…

見えてきたのは、「そんなつもりはなかった」が多い、自分の生き方でした。以前、普段は温厚な夫からぶつけられた、「外では周りの人を大事にするのに!」という怒りの言葉。夫がしてくれた家事に対して、「そんなやり方じゃ駄目! こうして!」と言ってばかりいたのです。私にしてみれば、もっといいやり方があると分かってほしかっただけ。責めているつもりなど、ありませんでした。他にも、出掛けるときは「○日に乗せてって」と、夫の予定は後回し。「電気がつけっぱなしだったよ」と言われれば、「消そうと思ってたのに!」と言い返す。ついつい言い方もきつくなっていました。 

「そんなつもりはなかった」をやめて、相手を尊重し、考えを押し付けないように意識。きちんと「ありがとう」を伝えることや、穏やかな言い方を心掛けていきました。「洗濯物、干してくれたの!?」「電気、消してくれたの!? ありがとう」と、まず感謝。私のために動いてくれた「心」を感じるほど、干し方など気にならなくなりました。出掛けたいときも、最初に夫に相談するように。そのうち、自然と会話が増えていきました。「愛は愛を呼ぶ」と学んだとおり、優しい心で触れていけば、相手からも優しさが返ってくると実感。互いを深く認め合える夫婦になれたのです。 

愛に応え、二人で歩む心を強く

家族の心が重なっていれば、病気、事故・災難を避けられる。神が示されるとおり、体調も安定。胆管に入れたステントは、年に数回、交換が必要と言われながらも、症状が落ち着いて、抜くことになりました。腎臓も、一つになったけれど、正常な人の7割機能していると言われ、感謝しかありません。 

30年前、がんと一緒に、自分の悪い感じ方や考え方も直してもらった気になって、生き方に甘さがあったと反省しました。今こそ、本気で心を磨いていきたいです。退院した頃、夫が言ってくれた言葉が忘れられません。「何もできなくてもいい。生きていてくれるだけでありがたい」。この思いに何としても応え、夫に尽くし、夫婦で心を一つに歩んでいきたい。その姿を、子供たちに見せていこう。そう心に誓っています。 

――仕合せの基は 和のある家庭――
 家族で「教え」を学ぶほど
        家族の心は安定し
  互いに声掛け 愛情(あい)が育つ
 家族の心をつなぐ愛情(あい)が
         家族の実体を高め
      「心の道」を太くしてゆく
 病におびえることもなく
       事故・災難も避けられる

(令和6年7月23日〈中略あり〉)

※実体;親、先祖から受け継ぐ、気質、体質、性格。また、成長過程で身に付けていく、物の見方や感じ方のこと。実体には、良いものと悪いものとがあります。悪い実体を修正するほど、自分の良さが光り、喜び多い人生を歩めます。詳しくは、『生命の歩み』127ページで確認しましょう。