No. 1760

親との関係で振り返った心
本当の親孝行ができる私に

(愛媛県YM/50代女性/主婦) 

歩いて5分ほどの距離にある実家。そこに通い始めて、約1年が過ぎました。叔母の面倒も見ている父母の、力になりたいと思ったのです。夫も賛成してくれて、やりがいにあふれる毎日でした。ところが、一つ気になることが。母が時折、不機嫌になってしまうのです。困ったのは、その理由が全く見当もつかないことでした。黙り込む姿を前に、「言ってくれんと分からんよ」と伝えたことも。そんなある日、ついに母から、「しばらく来んといて」と言われてしまいました。 

見落としていた“心の動き”

何がいけなかったんだろう…。私の話を聞いた偉光会館の職員は、「お母さんの気持ちを受け止めていますか」とひと言。そこでハッとしました。お世話好きの母は、叔母に頼られることも多く、そうなると足腰の痛みも忘れて動きます。そんな母が無理をしないように…と、私も一生懸命でした。でも、叔母を思う母の“気持ち”を、どこまで感じられていた…? よくよく振り返っていくと、私の心にあったのは母を案じる“自分”の思いだけ。“母の気持ち”を思いやってはいませんでした。 

振り返るほど、得られた気付き

そうした気付きを夫と語り合い、少しの間、実家の手伝いは休むことに。ゆっくり自分を見詰め直すと、さらに発見がありました。何でも話しているようで、意外と肝心なことは言葉にしていない。一生懸命になると後先顧みなくなる…。そう、母と私はそっくりだったのです。一つ一つの気付きを祈願していくうちに、「こんな私を支えてきてくれたんだ」。あらためて夫にも感謝が込み上げ、頑張ろう!と思いました。 

2週間ほどたって、母から「ごめん」と連絡が。それを機に実家を訪ね、思い切って聞いてみました。「私にどうしてほしい? ばあちゃんが大事やけん、喜んでほしいんよ」。すると、思いがけない言葉が返ってきたのです。「あんたはすぐ、私のために無理するやろ。それが心配だったんや。話を聞いてくれるだけでいいんや」。私を心配してたんだ! 母の本当の“気持ち”に触れ、胸がいっぱいに。家族であっても「心」は一人一人違う。だから、自分の思いを伝える努力と、相手の思いを感じ取る努力、どちらも大切。心を通わせるために、欠かせないことでした。それ以来、家族の話を聞きながら、「どんな気持ちかな…」と思いを巡らせるようになった私。同時に、母の“不機嫌”は驚くほど減っていきました。 

気持ちを感じたやりとりが

少し前の夕方、「にんにくの芽あるけど…」と母から電話がありました。以前なら、「明日でいいよ」と答えていた場面です。でも、どうして、“今”かけてきたのかな? そう思ったら、自然と「取りに行こうか」と返していました。「おいで! 待っとるけん!」。母の明るい声が、何よりうれしかったです。頑張り屋の母。そして、職人かたぎだけれど優しい父。大切な両親に、“本当の親孝行”ができる私になりたい。新たな目標を胸に、夫と心を磨いていきます。

「運命・実体」で「生きる」人間は
 「実体」を高めることで 人生は輝く
「教え」を学び
  「人生の真理」に気付いて
   実体を正す祈願を 朝・夕重ねる
 自然と心は安定し
  感謝の思いが芽吹き 深まってゆく
 日々の人生に夢が持てる
 感じ取る心も広がって行く

『真実の光・神示 令和6年版』111ページ(中略あり)