No. 1687

形偏重の価値観から
豊かな出会いこそ大切…と

(栃木県NM/60代男性/自営業) 

進学するなら一流大学。就職するなら、有名企業か、安定の公務員。それが私の価値観でした。当然のように、子供にも同じことを求めていた私。「部活をしたい」と言う息子に、「一流大学に行くためには、勉強一本に絞った方がいい」とピシャリ。それ以来、全く口を利かなくなったものの、ただの反抗期だろうと楽観していました。 

妻のひと言から見詰めた生き方

ところが、一向に変わらない状況に、心配が募るように。このままではまずいと思い、妻に相談したのです。妻は、「息子も無口な方だし…」と私の気持ちを受け止めながら、「お父さんは、自分の考えを押し付けるような言い方をするから」とひと言。その時初めて、自身の生き方に目が向きました。 

「押し付け」に注意して

ふと思い出した、神の教えがありました。「肉親 身内は 和合に努めよ」。親子の縁は、切ってはいけない大事なもの。まず、親の自分から関わる努力をしようと決意しました。 

最初は、「おはよう」や「お帰り」と、返事はなくても、毎日声を掛けるところから。直接話せなくても、妻との会話が頼みの綱でした。息子のことが心配で、「こうした方がいいんじゃないか」と話すことも。妻は、「そうだね。でも今は見守った方がいいかもしれない」などと、アドバイスをしてくれます。だんだん自分の思いを押し付ける感覚が薄れ、夫婦で子供に向き合えるようになっていったのです 

相手の思いを尊重できる自分に

そして迎えた、大学受験。受かったのは第一志望ではない一校だけ。浪人か進学か…。大きな節目に、息子と妻と3人で家族会議ができました。進学したいという思いを語る息子。昔の私であれば、「浪人してでも、一流大学に行くべき」と、考えを押し付けていた場面です。それが、「選んだ方をどちらでも応援するよ」と、本人の意思を尊重できたのです。 

子供が自分の意思で進んだ大学では、先生や多くの友達に恵まれ、サークルの部長を任されるまでに。人との関わりを楽しんでいる様子に、私の価値観は変わりました。豊かな出会いこそが、人生の醍醐味(だいごみ)。それがあって初めて、学歴や職歴が生きてくる。神が教えてくださる人生の意味が、「本当にそうだな」と身に染みました。 

努力が実を結ぶ瞬間が

そんなある日、息子から登山を始めたと聞きました。私も趣味は、山登り。「今度一緒に行くか?」と誘ってみると、「うん、いいよ!」と即答してくれたのです。うれしさのあまり、早速計画を立てて、二人で山へ。「ここは滑りやすくなっているよ」「あっちを回った方が安全」…。急斜面も声を掛け合いながらの登山。息子は、バテ気味の私にペースを合わせてくれて、優しさが伝わってきました。過去の会話がなかった時間を、取り戻すようなひととき。教えを実践しようとする努力は、必ず実を結ぶ。諦めずに取り組む大切さを体感したのです。 

つながった家族の縁

姿形にこだわらなくなった今、家庭を持った息子夫婦とも、何でも話せる関係が続いています。神の教えを知らなければ、会話がないまま、親子の縁も切れていたに違いない…。そう思うと、大きな転換点でした。これからも、家族をはじめ、縁ある人との豊かな出会いを大切にしていきます。

形を求めるのではなく
  豊かに人 物に触れ
    愛ある心で生きられるよう
      我が「心の姿」を願うべし
 そこに
  家族 縁者の出会いが深まり
      「生きる」楽しさ味わえる
縁を深め 心重ねて生きるところに
  真の仕合せ
  「生きる心(意味)」が見えてくる

『真実の光・神示 平成19年版』174ページ(中略あり)