No. 1676

「関わらない方が楽」から
心が変わって手にした奇跡

(青森県YH/60代女性/主婦) 

「帰りたくないな…」と思う家でした。けんかばかりの両親。短気な父が「いつ母に手を上げるか」とおびえる毎日。兄や姉がいてくれたから、乗り越えてこられました。いつの間にか、相手の顔色をうかがうことが増え、人との関わりを避けるように。やがて出会った夫は物静かな性格で、私たちは「似た者同士」の夫婦でした。けんかをしない代わり、思いを語り合うこともなく、ここまで過ごしてきたのです。 

どん底に落ちてつかんだもの

そんな私に肺水腫が見つかったのは、3年ほど前。「おそらく手術に」「根治は難しい」と聞き、全身の力が抜けました。全てがどうでもよくなって、夫のことさえ避ける日々…。「これではいけない」と分かっていても、「心」が言うことを聞きません。自室で一人、神の教えを学んでは、やるせなさを祈願で訴える繰り返し。そうした葛藤ごと、神は受け止めてくださいました。何と1年後の検査では、症状が良くなって「経過観察」に。感謝とともに、「自分を変えたい」という熱い思いが込み上げて、涙がボロボロこぼれました。これが変化の始まりでした。 

小さな会話が、大きな喜びを

まずは、夫ともっと話をしよう。その思いで、小さな会話を積み重ねてきた、夏の日のことです。頂き物のいんげんを、炒め物にするか、天ぷらかで迷いました。夫に聞くと「炒め物で」。「天ぷらが好きなのに?」これまでなら、そう思って終わりだったでしょう。でも、「何で?」と尋ねてみました。すると、「きょうは暑いでしょ。揚げる君が大変だから」。そうだったの!? 心が温かく満たされて、思わず「愛だね!」と返していました。 

この出来事は、私の心を大きく揺さぶりました。見えていなかった、夫の優しさ。ほんの少し言葉を交わすだけで、それがはっきり感じられて、こんなにうれしい気持ちになると分かったからです。ますます頑張れる!と思いました。 

「夫婦の会話」に着目すれば、いろいろな気付きがありました。幼い頃からの癖で、私は何かと姉に頼りやすく、夫にまで「お義姉さんはどう言ってるの?」と言わせていたこと。これでは、随分寂しい思いをさせたはず…と大反省でした。何でも夫に相談するほど、口数は少なくても「頼もしい人」だということも見えてきました。日を追うごとに、私の心も体も、明るく、軽くなっていったのです。 

どんどん続く“好転”の連鎖

最近では、体調はすっかり安定し、経過観察が続いています。夫婦の会話は深まり続け、以前とは比べものにならないほど、互いに声を掛け合うように。その中で、さらにうれしいことがありました。20年近く疎遠になっていた、兄との関係が戻ったのです。晩年にようやく心が重なった両親のことを、「ご守護だね」と懐かしく語り合えるまでになりました。幼い頃と変わらない、優しい優しい兄の笑顔。関わりを取り戻せて良かったと、感謝の思いでいっぱいです。より救われる時代を迎えている「今」。夫と、大切なきょうだい、身内と、心を重ね、関わりを深めて、みんなで悔いのない人生を歩み抜きたいと思っています。

自ら「教え」に気付きを得て
         心を正す努力をする
 自然と 言葉や態度に
       明るく優しい薫りが漂う
 その時 「心」は「運命」に重なり
    信頼し 支え合う気持ちが
            家庭に芽吹く
人間は 「運命」の力で
     重なり 補い合う環境に
  心明るく 強く「生きる」人と成る
 真実「健康」を手にした
        人の心(姿)が
             ここにある

『真実の光・神示 令和4年版』145ページ