No. 1669

同居人のような家族が一変
会話あふれる温かい家庭に

(石川県HT/70代女性/主婦) 

我が家をひと言で言うと、「会話がないさみしい家庭」。それぞれが思い思いに過ごす、ただの同居人のような雰囲気でした。

思えば、短気な夫…と、叱られるのが怖くて、顔色ばかりをうかがう日々。一方で、私は、何でも自分でやらないと気が済まない性分。家の大工仕事さえ、夫を頼らずにこなしてきました。結果、夫は家のことに一切構わず、私は私…。子供も仕事から帰ってきたら、すぐに自分の部屋へ。誰も何も話さないのです。

思い込んでいた自分に気付けて

そんな家庭が変わるきっかけが、突然訪れました。パートの仕事に、遅くまで根を詰めていたある時のこと。口の中に痛みを感じて、話すのもやっと、ご飯も食べられなくなってしまったのです。「三叉(さんさ)神経痛」との診断。東京での手術を勧められました。 

ところが、そんな状態になっても、夫に話せない私。偉光会館職員の「今こそ、ご主人を頼る時ですよ!」の言葉が、大きな後押しになりました。「お父さん、東京の病院に行きたいんや。一緒に連れていって」。意を決して伝えると、夫は、すぐに行動で応えてくれました。新幹線の切符や宿泊の手配、検査入院の手続きと、何から何までしてくれたのです。

そして、忘れもしない、手術前の検査の日。お盆前で帰りの切符が取れず、猛暑の中、何と5時間待ちに。その間、夫はずっと一緒にいてくれたのです。日頃少しの時間も待てない人が…。夫を見る目がガラッと変わった出来事でした。“短気な夫”という、一面しか見ていなかった。支えてくれていることに気付かず、感謝が足りなかった…。心底反省しました。

難しい手術も大成功

私の中に確かに芽生えた、夫への感謝の思い。そうして迎えた手術は、難しいものでしたが大成功。術後の痛みもほとんどなく、看護師さんに不思議がられました。わずか1週間で退院し、地元のかかりつけ医には、「そんなに早く退院できたの!?」と驚かれるほど順調だったのです。 

何でも話せる夫婦を目指す

退院後は、仕事を辞めて、ゆっくり家で過ごすことに。神の教えから、「何でも話せる。それが本当の夫婦の姿」と学び、私も目指そうと決意しました。

まず、「おはよう」「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」を、感謝の思いを込めて伝えることに。夫が丹精込めて作った野菜も、その心を感じると、料理にも力が入ります。夫も「うまい!」と満面の笑み。いつしか顔色を気にせず、お互い和やかに話せるようになっていったのです。 

夫婦の変化が子供にも

夫婦の心が重なり出したら、息子にも変化が。好きな旅行から帰ると、旅先のいろんな話をしてくれるのです。今では、部屋にこもらずに食事もみんなでできて、家族の会話が絶えません。温かい夫婦の雰囲気が、子供にも影響することを実感しています

先日、結婚50年の記念の儀式「光輪の儀」を、家族で受けました。「今、一緒に家にいることが、とても居心地がよくて…。ありがとう」。夫に、心からの感謝を伝えました。もし、短気な人と思い込んだままだったら、きっとさみしい晩年だったでしょう。やっと手にできた、会話のある温かい家庭。もう決して手放しません。

健康は
  家族に愛情をかけ
   仕合せを求め合う家庭で生まれる
 心が豊かになるほど
   体調も整い 心身ともに守られる
 今日(いま)なすべきことは一つ
  「教え」で関わる家庭を
      家族で築く思いを強く持つ
 自然と
  「教え」が家族の思いを一つに重ね
    何でも話せる家庭と成ってゆく

『真実の光・神示 令和5年版』94ページ