(神奈川県YU/50代女性/漫画アシスタント)
ある漫画家の作風や人柄に引かれ、アシスタントを夢見たのは15歳の頃。特に絵が上手でもない私にとって、分不相応なのは重々承知。その憧れが職業として実った時は、感激で胸が張り裂けそうでした。
役に立てることがきっとある!
ところが、すぐに厳しい現実に直面。原稿の背景が思うように描けないのです。できないのは自分のせいと分かっていても、秀でている後輩が先に昇進していくと、情けなくて、悔しくて。足手まといならやめた方が…とまで考えました。そんな現状が変わらない中、落ち込む私の心を支えてくれたのが、「自分ができることをする」という教えでした。神示教会の学びの中から持てた、“心の軸”です。祈願するたび、「私にも役に立てることがきっとあるはず」と、不思議なほど、前に進む力が湧きました。
みんなのために何ができるかを考え、これならと思ったのが、絵を描くための資料集め。図書館に行き、関連者に取材して仲間に資料を提供し、コピーでも何でも、進んで取り組んだのです。そのうち、「ありがとう」「助かった」と、ねぎらいの言葉を掛けてもらえるように。「これしかできない自分」でも認められた気がして、私がここにいる意味がある!と実感し、頑張れました。
視点ががらりと変わったら
コロナ禍では在宅業務のサポートや作業のまとめ役を申し出ると、全員が快諾。原稿の仕上げや入稿に関わり、仕事の幅が広がってうれしかったです。ところが、ミスを繰り返すメインスタッフの対応に追われる事態に。その時、「人に求めるばかりではなく、自分はどう関わればいいのだろう」と考えてみたのです。相手からすれば、私は補佐役。しかも、背景が描けなかった時に支えてくださった方です。なのに、いつしか、「尻拭いしてあげている」という“上から目線”になっていました。心から反省した時、視点が真逆になったのです。「お世話になった方のために役に立てる!」。そう気付けた瞬間、不満が流れ、感謝に大変化しました。
心に芽吹いた「ありがたい」という気持ちと、長年活躍されているその方への尊敬の心。すると、そのスタッフと、心の内をさらけ出して、それぞれの業務の進め方を話し合えたのです。以来、修正依頼もスムーズに進むようになりました。互いに補い、支え合えると、仕事の効率も良く、作品の出来栄えもグッと向上。良さを重ね合う大切さを体感しました。
心の軸と家族の存在が支えに
アシスタントとなって30年。やりたかったメインの仕事でなくても、まとめ役としてみんなのために働けることが、うれしくてたまりません。「夢をかなえる」ことにも幅があると知りました。ここまでやってこられたのは、教えが“心の軸”にあったからこそ。おかげで、いつもぶれずに済みました。
もう一つは家族の存在です。絵が描けない中でも頑張っている私に、両親が掛けてくれたのは「誠実にやっていれば、誰かが見ていてくれるよ」。この言葉が、私の大きな力になっています。まとめ役になった時は、「偉いなあ」「体に気を付けてね」とも。何があっても支えてくれることに、感謝しかありません。つらかった思い出も、今では懐かしいです。「周りのために何ができるのか」を、常に考えられる自分をぶらさず、この経験を未来に生かしていきます。
「運命」が導く心を体感するほど
人間は
欲心のとらわれから解放されて
一つ一つの出会いを生かす
努力ができる
自然と互いの存在を
補い 支えることに
「思い」が向かう
社会に貢献せんと願う心の動きに
人は実体を高め
多くの出会いに 支えられ
引き立てられる
(平成30年7月1日)

