(長野県YT/70代男性/無職)
長年胃の不調が続き、ここ1年ほどは嘔吐(おうと)に苦しむことも。病院で「異常はない」と言われたものの、ふと、「人間ドックを受けよう」と心が動きました。検査の翌日、「すぐに精密検査を受けてください」と連絡が。「腫瘍マーカーの値が異常に高い」と聞いて、一気に不安に襲われました。「何かの間違いでは」。動揺する私の思いを、冷静に受け止めてくれた妻に、どれほど支えられたか知れません。
気持ちの変化に、大きな喜びが
検査の結果、胆のう炎が見つかって、摘出手術を受けることに。生まれて初めての入院は、自分を見詰める時間になりました。正義感の強い私は、相手の何げない言動が気になって、「それは違うんじゃないか」とイラッ。その怒りをぐっと押し殺し、表面上は穏やかに取り繕ってきたのです。思えば、退職したばかりの職場でも、無理して相手に合わせ、黙ってストレスをためこんでいた。そうした不健康な心の動きが、病を引き寄せたと思いました。
そう気付いた時、「もっと素直になって、温かく人と触れ合いたい」。心に熱いものが込み上げました。職場でも、人とそんな気持ちで向き合えば、無理なくお互いを生かせていたはず。以前は人を避けていた自分が、こう思えたことがうれしくて、真剣に祈願しました。退院後、早速、心に変化が。がさつな面がある私は、これまで何度も妻に、「気を付けて」と注意されてきました。黙ってはいても、「子供じゃあるまいし…」と思っていたのも事実です。
それが、何げない会話の中から、妻の思いを知りました。「人は何も言ってくれない。外で嫌な思いをしてほしくないの」と。自分では見えない「自分の姿」を、一番近くで、一番見てくれている存在が家族だった。妻の思いやりがじんわり染みて、「教えてくれてありがたい」と素直に思ったのです。自然と、自分でも気を付けるようになりました。
神の願われる生き方を目指して
術後の経過は順調で、現在は2カ月に1度の通院に。穏やかな日常をかみしめながら、あらためて思います。「和のある家庭」とは、程遠い環境で育った私。知らず知らずのうちに身に付いた「生き方」は、容易には変えられません。けれど、「心」を守ってくださる神と出会って、人生を大きく引き上げていただきました。そして今、人と触れることが、「何より楽しい」と感じる私がいます。特に、神の館での触れ合いは、ありのままの自分を出せる場。温かい気持ちが自然と引き出され、最高の環境だと思います。
70代も後半に入りましたが、妻と一緒ならまだまだ変われる! その気持ちで、毎日を大切に過ごしていきます。
妻より
夫は真面目で、何事にも手を抜かない誠実な人。一方で、人間関係に悩み、自分の殻にこもってしまうところがありました。けれど、病を乗り越えて、ますます変化しています。偉光会館に行くと、自分から皆さんに声を掛け、楽しそうに語り合っているのです。私に対しても、「前だったら、こういう“とがった”捉え方をしたけれど…」などと、より深い思いを話してくれます。「すごいね! 私、本当にうれしい!」と、つい顔が緩んでしまいます。お互いを高め合い、年を重ねるほどに、“本物の夫婦”になっていける。そんな日々がとても仕合せです。
我の心素直になって
家族 友人 知人との
出会いを生かすべし
そこに自然と 心ゆったりできる
生きる尊さも見えてくる
日々心穏やかに ゆったり生きてこそ
生きがい 喜び 楽しさが
味わえるのである
『真実の光・神示 平成17年版』30ページ
※過去に掲載されたこの方の内容は、こちらからご覧いただけます。