(岡山県YK/50代女性/主婦)
この3年で、父母が相次いで他界。兄も心筋梗塞で倒れました。ありがたかったのは、両親を悔いなく見送れたこと。特に入院生活の長かった母には、「育ててくれてありがとう」「お母さんの料理、おいしかったよ」「家族みんな、お母さんのことが大好きだよ」と、あらためて思いの丈を伝えた翌日、穏やかに旅立ったのです。
独身の兄も、私が一緒にいた時に倒れたことが幸いし、何とか一命を取り留めました。つらい出来事が続いたものの、夫や親戚の支えが身に染みて、流れるのは感謝の涙ばかり。「こんなに悲しいのに、どうして心は温かいんだろう」。不思議な感覚に包まれて、もっと私にできることは…と、教会図書を読みあさりました。
周りと愛心で向き合いたい
心に響いたのは、「開運するには、人の仕合せを願い、愛心、愛語で生きること」。実は、私は人と話すのが大の苦手で、子供の頃から、人の輪に入れません。そういうときは、居場所がなく、寂しさが募るばかり。「こんな自分を変えたい。大切な家族のためにも開運したい」と強く思いました。そうして教えに生きようとしただけで、信じられない変化を体験したのです!
まず心掛けたのは夫婦関係。夫は、私にとって、かしこまらずに何でも話せる人。いつも支えてくれる存在です。それなのに私は、その優しさについ甘えてしまっていました。夫の機嫌が少し悪そうなだけで、めったにないことなのに、「何か面倒くさい」と愛心が薄れがち。だから、どんなときも相手を思って声を掛けようと意識。「夫の心に寄り添おう。少しでも元気になれば…」と、祈願しながら向き合いました。すると、夫も気持ちを話してくれて、絆の深まりを感じます。料理も掃除も、夫を思ってすることが増えました。
人と触れ合う喜びを知って
さらに、不思議と心が外に向き、「絵本の読み聞かせボランティア養成講座」にも参加。受講生でグループをつくり、月2回ほど活動しています。声質、抑揚などを変えて練習するのですが、相手に伝わる読み方をするのがこんなにも大変で、努力の要ることとは知りませんでした。おかげで、人付き合いが煩わしくて逃げていたのは、自分に思いやりが欠けていたからと素直に認めることができたのです。
周りの人の良さにも目が向いて、「この方みたいに、相手の長所を認められる人になりたい」「私も、人の思いを感じ取れるように」などと、心磨きに力が入りました。協力し合って事を成し遂げる素晴らしさや、子供たちに喜んでもらえるうれしさなど、身いっぱいの感動を味わっています。
惜しみなく関われる自分へ
町内の役員が回ってきた時も、すんなり挑戦。「できることを惜しみなく」の気持ちで取り組むと、大変でも楽しいのです。何より、あれほど苦痛だった「人」に対して、「お役に立ちたい」と思って関われる自分の変化が、うれしくてたまりません。
「人は、人との触れ合いの中でこそ、生きがいが得られる」。教えで学んだとおりです。自分から心を開いて関わっていけば、みんな温かい。愛は愛を呼ぶことを実感しています。今の私の姿を、両親もどれほど喜んでくれているか知れません。父母に安心してもらえる、そして家族みんなの実体が高まる生き方をしてまいります。
「教え」を学び
奉仕の心を神に求めて 祈願する
自然と 感謝の思いが引き出され
万人・万物との縁が生まれる
その縁を生かすため
ますます
「教え」を人生の支えに生きる
努力を重ねる
家庭で 学校で 会社で 地域で
人々と正しく関わり
生きがいが持てる
(令和6年9月15日 信者心の基勉強会 仕事編『友輪』343号6ページ)