(佐賀県KM/70代女性/主婦)
長年、自営の店で懸命に働き、客とのやりとりも、そつなくこなしてきた夫。周りの人には、いい印象しかないでしょう。けれど、私は違います。
募っていくのは不満ばかり
家での夫は無口で、休日は一人で出掛けてしまう。稼いだお金は、家族のためでなく、ギャンブルにつぎ込んでしまうありさま。「こんなんしよるから、家を建てられんかった!」。心の中は、夫への不満でいっぱいでした。
私は3人の子育てに必死で、てんかんがある長女には常に発作の不安も。夫に頼れない中でも、2人の子供が家庭を持てた時は、どれほど安堵(あんど)したか。しかし、夫への不満はなくなるどころか、募る一方だったのです。
自分の心が変わっただけで
ある時、神の教えを学んでいて、ふっと湧いてきた心。不満なままでいるより、自分が変わるといいのかも…。早速、「夫はあの時こうだった」「こうしてくれなかった」と引きずる心を祈願。ムカムカする感情が取れてきたら、こんな気持ちが芽生えたのです。“夫に笑顔で接してみたい”。
「おはよう」笑顔で言ってみると、夫も笑顔で「おはよう」。「うれしい!」素直に思いました。挨拶しても素通りしていた夫が!? 自分の心が変わったら、同じ言葉でも伝わり方が違って、夫も変わった! 神が言われる精神世界とはこういうこと! 挨拶一つも形ではなく、“どんな心でするか”が大事だと痛感しました。
夫婦で過ごすことが心地よく
さらに思い出したのは、過去の夫の姿。一つのおかずを子供たちに分け与えて、楽しく食べていた光景。優しい面もあったし、夫が好きだったから結婚したのに…。それをすっかり忘れて、不満ばかりぶつけていたことを申し訳なく思いました。
その後、夫は運動障害を引き起こす病に。仕事をやめ、家にいることが多くなりました。私の心が変わらなかったら、最悪な毎日だったはず。ところが、挨拶をきっかけに、夫婦の会話が増えて、夫の好きなスポーツを二人で楽しく観戦。夫といるのが一番心地いいなあと、心から思えるのです。「私と一緒にいてくれて、ありがとう」と伝えたら、ちょっと照れたような表情を見せてくれた夫。思いが届いていると感じるだけで、十分満足です。
全てが良い方に動く不思議
てんかんの発作で骨折して入院中の長女に、「お父さんもお母さんも、仲良く暮らしているよ」と伝えたら、うれしそうなまなざしを送ってくれました。発症から10年ほどで体が動かなくなるといわれている夫の病は、「進行が遅くていいですね」と医師が喜ぶほど。薬の量が変わらず、車の運転もできます。いずれ車椅子になったとしても、そうなったらその時。先への不安が全くなく、どっしりといられるのです。夫婦の仲が良いと、心が穏やかで、全てが良い方に動いていく不思議も感じます。
昨年くらいから、夫のギャンブルは一切なくなりました。腰が曲がっている私を気遣って、そっと手伝ってくれることも。夫の優しさに、心が温まります。夫婦でいられる時間を大事に、もっと思いを伝え合って、一日一日を楽しく過ごしていきたいです。
「運命」に重なる人生を手にするために
「真理」を我が家に生かし
思い重なる家(環境)を
大切にされよ
ただ会話を楽しみ
互いに「思い」を
交流すればよろしい
気持ちの共有が共感を呼び
自然と和心育つ家庭となってゆく
『真実の光・神示 平成26年版』103ページ(中略あり)