(長野県KS/70代女性/主婦)
夕飯の時間が近づくにつれ、「何作ろう。あーあ、面倒だな」。心の中では、「主人がおいしく食べてくれる物を…」と思いながら作った方がいいことは分かっているのに、ついつい出てくる私の愚痴。これがどれほど仕合せへの遠回りだったか。気付いたのは最近でした。
自分を変えようと踏み出した
何かにつけ顔を出す、不平、不満という感情。こんな自分を変えたくて、まずは一人で悩まず、夫に聞いてみたのです。「何食べたい?」「これとこれならどっちがいい?」。そんなある日、聞く前の「何にしようかな」の独り言に、「うなぎでも取るか」と夫が反応。「えーいいの。それはルンルン気分だよ」と言うと、「お母さんがルンルン気分なら、俺も気分がいい」。そう聞いて、思わずハッとしたのです。
今まで夫は、不機嫌な私を見てどんな気分だったのだろう。ずっと我慢させてきたのかも…。夫に不愉快な思いをさせたくない。それには、心が明るく、元気な自分でいられるように祈願しよう。ささいなことのようで、私にとっての大きな一歩でした。
すると、早速変化が…。疲れたとき、何度もため息をつくのが、いつもの私。それが、「ちょっと疲れたから横になるね」と言えて、どんよりした気分をまき散らさずに済みました。それからも、不満や愚痴が出るたび、「いけない、いけない」とブレーキがかかって、気持ちが切り替えられるのです。
夫に向ける心が変わって
自分を素直に見詰められたのも、変化の一つです。私は、仕事も、旅行に出掛けることも夫に相談せず、全部自分で決めてから報告。それでも、好きなようにさせてくれていた…。懐の大きな夫に、心から感謝が持てたのです。
今は、夕飯の献立を聞かずとも、夫のことを思っていると、「きょうは畑仕事をして疲れているだろう」「暑かったから、そうめんはどうかな」と自然と浮かびます。暑い日に天ぷらを揚げるのもウキウキで、夫がおいしそうに食べてくれると、私もおいしさが増します。あれほど苦痛だった夕飯の献立を考える時間が、楽しいものに変わるなんて…。不平も不満もぐんと減って、心が明るく元気でいられることが増えました。
子孫に受け継げる家庭の姿を
ある時、対人関係の問題を抱えている子供の話を聞きながら、「よくそういう考え方ができたね」と褒めたら、「お母さんがそうしてたじゃん」と。相手の気持ちを考えて動く私の姿を見習ったと言うのです。愚痴っぽいところが似なくて良かったと、ほっとした半面、子供たちにいつ背中を見られても恥じない親になりたいという思いになりました。
不機嫌さをまき散らす自分には、二度と戻りたくありません。「うちが一番」で「君といると心地いい」と言ってもらえる妻になりたい。そして、子供や孫たちに「心」を受け継いでもらえるような、和のある家庭を夫と共につくっていきたいです。
「真理」に
人生の支え 気付きを得て
家族と正しく関わるなれば
人は必ず
人生の夢
「生きる」意味(価値)が
見えてくる
夫婦の心は一つに重なり
家族の心は一つにまとまり
「心の道」に良き因を残してゆく
『真実の光・神示 令和4年版』33ページ