No. 1577

夫婦の会話からつかめた
「心」を感じる大切さ

(大分県IY/30代男性/団体職員) 

「家族には何でも話す」。神の教えにはそうあるけれど、「話したって結果は変わらないし、意味があるの?」。私の正直な考えでした。欲しい物について家族と話しても、買うか、やめるかの二択のみ。それ以上、一体何を話すのか…。加えて、研究職に就いている私の持論は、「科学的に根拠のないものは信用できない」。こだわりが強く、自分の考えと違う意見は受け入れられません。そんな私が結婚して一年。感じ方が180度変わりました。 

妻に、思いを語れる自分に 

妻は、「どこが気に入ったの?」「何でそう思ったの?」などと尋ねてくれる人。しかし、それまでの私にとっては、起こった事実を話すのが会話。そこに絡むお互いの「心」に、目を向けたことなどありません。だから、最初は言葉に詰まり、問い詰められている感覚すら覚えました。 

それでも、私の気持ちを分かろう、分かろうとしてくれる、妻の温かい思いを感じるうちに、ぽつりぽつりと自分の心の内を伝えられるように。妻との会話は不思議です。二人で話していると、買う、買わない以外に、後で買う、別の物で代用するなど、予想もしていなかった答えに行き着きます。そして、それは、一人で考えるより、ずっといいアイデアと感じるのです。 

心の通い合うやりとりが 

見栄(みえ)もあり、失敗談は絶対に話さなかった私が、妻には、仕事のミスも話すまでになりました。「大変だったね」「元気出して」。ただ受け止めてもらい、温かい言葉を掛けてもらう。それだけで、こんなに心が落ち着くのか…と驚きでした。

最近は、掃除一つも、「どんな思いでしてくれたんだろう」と、妻の「心」に目が向いて、「ありがとう」が増えました。事後報告でなく、「洗濯しようか?」「夕飯どうする?」と、ささいなことも事前に相談。気持ちを共有するうちに、「自分は分かってる」「こうした方がいい」と思い込んではいけない。相手に聞かないと分からないこともたくさんあると、気付けました。

職場でも気持ちを重ねられて 

職場でも、いろいろな人の支えがあるから、仕事ができると分かりました。パートさんが、研究の後片付けをするのは当然。そう思っていたのが、できることは自分でやったり、相手の状況に配慮してお願いしたり。メールも、以前は、業務上必要なものにだけ返信して終わり。でも、送ってくれた人の「心」が見えると、そのままにはしておけず、「受け取りました」と返信しています。不思議と人の良いところを感じることが増え、みんなで良い仕事をしたいという気持ちが膨らみました。 

自分目線で関わっていたときは見えなかった、人の「心」。今思うと、何て横柄だったのかと思います。「心」を感じようとしただけで、人間関係が滑らかに変化。きっかけをくれた妻に感謝でいっぱいです。これからもっと、二人で生き方を高め合いたい。そのためにも、心の内を何でも語り合い、夫婦の絆を強く、太くしていきます。 

神が表す「教え」は
   人との出会いを深め
      支え合って「生きる」知恵
 家族で教えを学び
   互いに家庭で教えを生かすなら
  自然と会話が深まり
   相手(家族)を思う心(愛情)が
            芽吹き始める
 家庭で体験し 身に付けた愛こそ
   真実「人たる人の心」の芯となる
 真の会話のある家庭に 人間は
 「真実の愛」を感じ 受け止め
   社会を「正道」へと導く人へと
            成長してゆく

『真実の光・神示 平成29年版』36ページ