(大分県MK/60代女性/パート)
私の家系は、家庭にも、健康にも縁がない。分かっていながら、そのとおりになってしまいました。
9年前、50代半ばで離婚。精神的に落ち込み、うつ状態となりました。それが、仕事ができるまでに回復したのは、2人の子供たちの支えがあったからです。
大切な気付きが次々に
病状が落ち着いてきた頃、偉光会館で神魂の儀(長寿の祝い)と、娘の成人の儀(社会に巣立つ節目の祝い)に参列。「今の自分がいるのは子供たちのおかげ…」「こんなに立派に成長して…」感謝と感動で涙が止まりませんでした。そこで芽吹いたのは、親から子へ受け継がれる実体が、今のままではいけないという気持ち。「何としても良い因を残したい」と本気で思いました。
それにはどうしたらいいのだろう。教えを学んで心に浮かんだのは、自分の性格でした。何でも内に秘めて、嫌なことには向き合わずに逃げてしまう。夫に対しても、本音を言えない会話不足から心が擦れ違ってしまったことに、ようやく気付けたのです。かつて、「気付いた時から始めればいいんです」と言われた供丸姫先生。その優しいお言葉を思い出し、過去はやり直せないけれど、ここから頑張ろうと奮い立ちました。
温かい関心を持って思いを聞く
母としてできることは…。親子の会話はあっても、つい自分の思いが先行しがち。なので、自分が“言う”のではなく、思いを“聞く”。そして、温かい関心を持つことを意識しました。
ある時、「仕事を辞めたい」と打ち明けてきた娘。以前なら、続けるように説得するか、その思いを否定していたでしょう。よく聞くと、苦しみや自信のなさが感じ取れました。娘の良いところを伝え、一番いい方向に進むようにと思いながら寄り添う日々。しっかり向き合って乗り越えられた時は、本当にうれしかったです。
和のある家庭の大切さを実感
子供の話を聞くばかりでなく、時には「こうしたいけれど、どう思う」と相談することも。突っ走りがちな私ですが、「いいんじゃない」と言われるだけで不思議な安心感が…。自分から気持ちを伝えるうち、娘や息子も、いろいろ話してくれて、心の距離が一段と近くなったように思います。
昨年、胆管炎で緊急入院。突然のことでパニックになりそうな私を、またもや支えてくれたのは子供たちでした。心穏やかに過ごせたおかげで、何と驚くほどの回復ぶり。神の言われる「和のある家庭」が自分にとってどれほど重要か、今の私にはよく分かります。長い道のりでしたが、ようやくここまでたどり着きました。
母親らしくをさらに磨いて
最近は、一人暮らしの娘と食事をしたり、遠くにいる息子がLINEで写真を送ってきてくれたり。家族LINEが絶えません。離れ離れでも、気持ちがつながっている感覚は、何とも言えない仕合せ感。家庭にも、健康にも恵まれなかったはずの私が、全く違う人生を歩めているのは、神との出会いがあったからと感謝でいっぱいです。
先日、子供たちから、「以前のお母さんとはまるで違う」と言われました。少しは、母親らしくなれたのでしょうか。親子の会話を大切にして、自分の生き方を磨いていく。“良い因をたくさん残す”――私の心は夢であふれています。
「心の道」に実体を
受け継ぎ 「生きる」
人生の真実に気付いて
神示に触れるべし
自然と 気持ちは安定し
家族を大切に思う愛(こころ)が
芽吹く
会話が生まれ 深まり
「真実の愛」で関わる家庭と
成ってゆく
(令和6年6月15日 信者心の道勉強会 『友輪』342号12ページ)