(福岡県MM/20代女性/管理栄養士)
食べることが好き。自分の好きなことで人の役に立てるなら…と選んだのが、管理栄養士の道でした。
介護施設に就職して4年。職場には、管理栄養士の他に、年上の調理師10人がいます。そこに、現場経験のない自分がポッと出てきて責任者に。なので、初めは、周りの人が私をどう扱ったらよいのか迷っている雰囲気がありました。でも、友輝会で、30歳までは「素直、正直に生きる」と学んでいたので、一人で抱え込まないこと。分からないときは、自分から「教えてください」と声を掛けながら接していったのです。すると、困ったときはいつも助け舟を出してもらえて、一つ一つ解決。気が付くと、もやもやした雰囲気はなくなっていました。
思いを尊重しながら“調和”する
難しさを感じるのは、みんなが利用者さんのためを思っていても、立場や経験によって考え方が異なること。板前の経験がある調理師の方の思いは、おいしい料理を提供したい。でも、それでは塩分が高くなるため、栄養士としてはのめない意見です。もし自分の立場で知識を前面に出せば、ぶつかるだけ。なので、相手の思いを尊重しながら、分かるように丁寧に説明する。それを心掛けたところ、気持ちよく協力してくれるようになりました。
看護師、介護士、管理栄養士が集まるカンファレンスもまた、専門職ごとの見解が。「体力がないため、口からの食事は難しい」「これ以上体重が減らないよう、栄養が必要」「高カロリーの点滴は食費がかさむ」どこに落とし所を見つけたらいいのだろう。そんなときに心に置いている教えは“調和”。知識を出し合いながらも、みんながその方の一番を考えて妥協点を探っていくと、最終的には「これがいいね」というところに落ち着きます。
教えを学ぶ中で起きた変化
もともと私は、環境にのまれやすく、周りに流されやすい性格。学生時代は、悪口を言う人に同調し、苦しい思いをしたことも。「何でいつもこうなるの」そんな悩みも、教えを学ぶ中で変化が起きたのです。何でも人に合わせるのが調和ではない。「みんなに乗っかっちゃえ」と流されるのはやめよう。心に軸ができると、気持ちがぶれることが減り、生き方も楽になりました。何より、いろいろな人と良い関わりができるようになれたことが、大きな変化です。
両親に何でも話せるように
私には強い味方がいます。「情があって、涙もろく、優しい」と、良さを褒めてくれる両親です。親には素直に正直に語ろうと思っているのに、言えることと言えないことを無意識に区別してしまう自分。でも、言わない方が心配を掛けると分かってから、何でも話すようにしています。
先日、先輩と意見が食い違って、悶々(もんもん)としていた時、両親に素直に打ち明けました。話すと、元気が出て、視野が広くなり、前向きになれるので感謝しています。
みんなの心も力も重ねて
人の命を預かる仕事は、正直、大変さもあります。でも、だからこそ、やりがいも、喜びも大きいです。それに、周りにはたくさんの仲間がいます。知識を生かして、みんなで知恵を絞っていくと、すごく成果が出るのもうれしいこと。心も力も重ねて、多くの人たちの役に立てるように頑張ります。
「教え」を
心素直に学ぶ人間(ひと)は皆
「人生」に気付き 「悟り」を得て
迷いなき時代(とき)を
歩んでゆける
――万人 万物 全ての存在が
神の手の中
運命を通し 調和する――
『真実の光・神示 令和5年版』32ページ