(千葉県MF/60代女性/主婦)
夫婦の間に亀裂が入ったのは、結婚して10年が過ぎた頃。父の頼みを、夫が「自分の家族を守れなくなる」と断ったことからでした。激怒まですることないのに! 夫の態度が受け止めきれず、そこから心の距離が離れ、互いに別々の方向に進んでいったのです。
深い悲しみから芽生えた心
自分のやりたいように「私は私」の生活を送り、夫もまた「次の仕事、決めてきたから」と事後報告。夫婦だけでなく、親子の会話もない、一つ屋根の下に暮らすだけの家族…。今まで頑張ってきたのは何だったのか…。深い悲しみに暮れました。
そんな中、夫がコロナに感染して隔離状態に。あふれてくるのは、冷たく、意地悪な気持ちばかり。それでも、神示を読むうちに、自分でも驚く心が湧いてきました。夫を孤独にさせたくない。もう会えなくなったら…。これまでの歩みが思い起こされて、ようやく気付けたのです。「夫がいてくれたから、できたことがいっぱいある」と。
居ても立ってもいられず、子供たちに声を掛け、夫にメールや動画を送り、私は感謝の気持ちを手紙に。みんなで励ます中で回復した時は、心底、安堵(あんど)しました。
自分を見詰めて見えたこと
ところが、今度は、自分がうつ状態に。神示を読み進める中で見えてきたのは、数々の過ちでした。子供に寂しい思いをさせてきた。夫の心を理解しようとしていなかった。家族を思っているようでいて、自分中心の考えだった…。
謙虚な心になると、夫への目の向け方にも変化が。体調の悪い私に代わって、不得手な料理や洗濯を一生懸命やってくれる姿に、こんなに優しい人だったんだ! 私を思ってくれていたんだ! 形だけで捉えて、夫の心の内を見ようともしなかった自分に気付いたのです。
何でも夫婦で共有しながら
体調が回復してからは、何でも夫婦で話すことを意識するように。子供に何かあれば、「どう思う?」「何ができる?」と相談。子供思いの夫の言葉に、「それを聞いたらホッとするだろうね」と返答。こんなにも家族を思っているから、かつて父の依頼を断ったのかも…。「あの時、あなたの苦しみを理解できずに申し訳なかった」。心から夫にわびることができ、30年近く引きずっていたわだかまりがすーっと消えていったのです。
長年、別々に生きてきた私たち。今は二人でできることを考え、一緒に笑顔で過ごす時間を大切にしています。「お母さんが元気なら、俺はそれでいいんだ」「あなたが元気じゃないと、私も元気じゃないのよ」。まさか、こんな会話ができる日が来るなんて…。私たちが変わったら、家の中もポカポカ。それが伝わるのか、子供たちとも温かい会話が増えました。
良い手本を見せて、良い流れを
私たちのような苦しみを子や孫に味わってほしくない。人生の先輩として、いい手本となるよう、二人で生き方を磨いて、いい流れを受け継いでいきたいです。
人間は 「教え」を学び
「真理」を人生の支えに
生きるところに
互いの運命を重ね 補い 支え合って
神の手の中
「生きる」こと(真実)を知る
「教え」を人生の支えに
生きて味わう体験が
人間としてあるべき心の姿を
気付かせる
「真実の愛」
心の姿に気付いて 人間は
心成長し
「心の道」に良き因を残してゆく
『真実の光・神示 令和2年版』133ページ(中略あり)