No. 1542

“家庭内別居”の原因は…
今こそ心の成長を!

(愛媛県KY/60代女性/主婦) 

食事は別々、最低限の用事はメモで伝える。私たち夫婦が話さなくなって、何年になるでしょう。きっかけは夫の借金でした。「もうしない」と言ったのに、私に黙って繰り返すのです。次第に、顔を見るのも嫌になりました。夫も私を避けていて、昨年体調を崩した時は、息子を頼って入院したほど。私は私で、夫の不在にすぐに気付かず…。一つ屋根の下にはいても、「家庭内別居」の状態が続いていました。 

変わらないと思っていた心が

その夫が脳梗塞を起こしたのは、2カ月ほど前のこと。「ちょっと来てくれ」と呼ぶ様子が明らかに変で、慌てて救急車を手配しました。処置が早く、一命は取り留めたものの、「まひが残る」と言われたのです。 

帰宅後、ふと思いました。搬送中、「こんなはずじゃなかった…」と不安そうだった夫。体が動かず、夫婦の心は重ならず、どれほど追い詰められているだろう…。「支えてあげたい」。祈願すると、不思議なほど、熱い思いが込み上げました。まるでその気持ちが届いたかのように、夫は驚くほど回復し、数日後にはスマホが持てるまでに。「私も子供たちも待ってるよ。何の心配も要らないからね」。本心からメッセージを送れることが、自分でもうれしかったです。 

「話してくれない」のでなく…

徐々に夫からも返信が。口下手な夫は、LINEの返事も短文です。けれど、「ありがとう…」というひと言に、その何倍もの思いが込められている。そう思えてなりませんでした。やがて、洗濯物を届けるたびに、「暑いから、注意して帰ってな」などと、絵文字まで添えた一文が送られてくるように。気持ちを伝え合えている…と実感しました。 

やりとりをしながら考えました。思えば、勝ち気な私は、何かあるとすぐに反発し、夫の話を「そうなんだ」と聞いたことがありません。「話してくれない」と夫を責める前に、私も「聞く姿勢」ができていませんでした。これでは、会話になるはずがなかったのです。話を最後まで聞き、もっと夫の心に寄り添える妻に。目指すべき目標が明確になりました。 

その後、夫はリハビリ病院に転院。前日は、自宅に一泊できました。手にしびれの残る夫が、一人でも取り出しやすいように、「これは?」「あれは?」と聞きながら、荷物を準備したひととき。お互いの心が、確かに重なる感覚がありました。その様子を見ていた嫁は、「二人でニコニコ、笑いながら詰めよったよ」と息子に話していたそうです。子供たちも集まって、みんなで夕食を取ったその日のことは、今でも忘れられません。 

ここから一歩ずつ前進して

医師に、「ここまで回復できるなんて、奇跡としか言いようがない」と言っていただいた夫。先日、退院できました。夫婦として、一から出直す気持ちで。さらに心を磨いていくことを、神に誓っています。

我が「心の姿」を知って
          生き方を正すべし
 自然と求める思いも和らいで
      今ある悩みは解決してゆく
 喜び多く 楽しい日々送る極意は一つ
    相手を受け入れ
      相手の気持ちに沿って
            会話を進める
 互いの「運命」重なり合うとき
    物 事全ての力(存在)が
             生きてくる

『真実の光・神示 平成26年版』158ページ