No. 1528

「駄目出し」から始まって
見詰め直した家族の関わり

(横浜市YF/60代男性/団体職員) 

結婚して30年。我が家はみんなが神の教えを学び、それなりに会話もできている…と思っていました。ところがある日、子供たちが言い出したのです。「お父さんとは全然会話が続かない。家族に興味がないんじゃない?」。ショックでした。隣で妻もうなずいています。「話がすぐ終わっちゃうもんね」「言いたいことだけ言うのは駄目だよ」などなど…。まさかの「駄目出し」のオンパレード。日頃はのんきな私も、「これはいけない」と危機感を覚えました。 

私に「欠けていたもの」は… 

あれほど口をそろえて言うのなら、そうなんだろう。ごく自然と受け入れられたことが、大きなご守護。冷静にこれまでを振り返りました。思えば、進学のため、10代で親元を離れた私です。それ以来、何でも一人で解決し、両親とじっくり話した記憶もありません。そうした生き方を、無意識に続けていたのかも…。「今」修正しなければ後悔する!と思いました。 

「家族の会話」がどれほど大切か、神は重ねて教えてくださいます。神示に触れるうちに、見えてきました。声を掛ける、関心を持つなど、私には「自分から関わる」姿勢が欠けていたのです。家族が髪を切っても、服を新調しても、気付けないわけでした。まずは様子を気に掛ける。その中でうれしそう、疲れている…などと感じたら、「何かあった?」と自分から。それだけで、「実はね…」と話が続き、会話がどんどん変化していきました。 

息子や娘が仕事の悩みを話したら、親としての考えを伝える前に、「そうなんだ」と受け止めることも大切でした。すると、本人なりの頑張りや葛藤が見えてきます。立場を尊重し、同じ目線で話す中で、自然と答えにたどり着く子供たち。「上司には感謝だよね」「やっぱり仲間と頑張りたい」などと、ぽろっと言うのです。家族で思いを交わし合えば、お互いに心を高めていける…。「会話の力」を強く実感しています。 

みんなの思いがこもった帽子に 

先日、妻と息子と出掛けた時のこと。「仕事用の帽子を探してるんだ」と伝えたら、「それなら、ここがいいよ」。2人がお店に連れていってくれました。ここだけの話、私は昔から帽子が似合いません。どうも怪しく見えてしまうのです。そんな話もしながら、一緒に選んだ白い帽子。「遅ればせながら、父の日に」と、プレゼントしてもらいました。仕事帰りの娘からは、「良かったね。いいじゃない」とのひと言が。今では、かぶるたびに、じんわりと喜びが込み上げる、私の大切な相棒です。 

ささいな会話に大きな仕合せが 

“小さな会話”が大きく変わり、家族の歩調が合ってきた我が家。それぞれに多忙な日々ですが、「きょう休みだよ」「早く帰れそう!」。そういうやりとりが重なって、「みんなで晩ご飯でも食べようか」「いいよ!」「どこにする?」。楽しい会話が、確実に増えています。 

思えば神様との縁の始まりは、昭和57年、私が21歳の時でした。それ以来、うわさどおりに数々の奇跡を頂いた日々。そして、これらの奇跡の先に手にしたものが、家族との掛け替えのない一時一時。心から感謝しています。 

家族で「教え」を学び
    「真理」で関わる
       努力(おもい)を重ねる
 明るく 強い気持ち(こころ)が
            引き出され
         家族の会話は深まる
 人間は
  家族との関わりを強く持つほど
       「道」欠く心を持たない
 「教え」に気付きを得て
    悟りを深める存在(ひと)と
             成って行く

『真実の光・神示 令和5年版』118ページ