(福岡県RA/70代女性/主婦)
「人生は有限」。夫を見送った後、神の教えを学び始めた私の心に、重く響いた言葉です。入院した夫との別れは、突然やって来ました。元気になって退院してくるとばかり思っていたのに…。神の教えを学ぶうちに、夫の存在がどれだけ支えになっていたかが身に染みました。「もっと優しくしてあげればよかった」「もっといろんなことを話せばよかった」。そんな気持ちも込み上げたのです。
心を尽くせた父母の介護
だからこそ、残された家族との縁を大切にしようと思いました。その頃、既に認知症だった実母。しかし、父にはそれが理解できず、大げんかの毎日でした。正直、最初は、父母の間に入って私までイライラし、声を荒らげてしまったことも。「何でけんかなんか…。そうじゃなくても大変なのに…」。つい出てしまう責める心。でも、神の教えを学べば学ぶほど、「一緒にいられる時間を悔いのないように過ごしたい」という気持ちが強くなっていったのです。
心疾患を持って生まれ、病弱だった私。小学生の頃には、大きな手術も受けました。きっと大変なことも多かったはず。そんな中で、どれだけ大切に育ててくれたか…。両親にもらった愛が次々に思い起こされ、感謝がどんどん膨らみました。おかげで両親を悔いなく見送ることができ、今は一人暮らしをしています。息子たちも何かと気に掛けてくれ、ありがたい限りです。
良い生き方をつなぎたい
昔は、息子たちを見て、「もう少ししっかりして」と思ったものです。それがいつの間にか、相談してもらえるのも親としてありがたいこと、という気持ちに変わりました。「夫婦でよく話すのよ」「大変だろうけど、パパみたいに地道に頑張りね」。そう励ましながら、できることがあれば、精いっぱい支えたいと思っています。
夫を知る人から、「息子さんたち、ますますご主人にそっくりになってきたね」と言われる二人。夫の優しさや、誠実さもしっかり受け継いでくれたと、うれしく感じています。
孫たちにも、折に触れて夫や父母のことを語っています。「おじいちゃんは、優しい人だったんだよ」「家族のために、一生懸命に仕事をしてくれてね…」「魚釣りが大好きで…」「ひいおじいちゃんと、ひいおばあちゃんはね…」。孫たちも楽しそうに聞いてくれ、我が家に遊びに来たときは、必ず遺影にぺこり。両親の洋服をリフォームして作った、ぬいぐるみやバッグをプレゼントすると、大喜びで使ってくれます。
この家族でいられる時間にも、終わりがあります。終日までに、何を残せるか…。夫の分まで良い生き方をつないでいきたいと願ってやみません。家族が仲良く暮らせるように、祖母の立場で、息子家族を温かく見守る日々。今、生前尽くしきれなかった分も、夫の魂にたくさんの安心感を届けています。
有限の時(時代)を「生きる」
人生の基本に気付いて
「真理」に生きる人を目指すべし
「真理」求めて生きる人は皆
神の手の中
「心(運命)」磨かれ
「実体」を高めてゆける
我が家の「心の道」は 太くつながり
家族一人一人の人生も
悟りを深めて行く
『真実の光・神示 令和4年版』99ページ