40年前のことです。当時大学生だった私は、乗っていた自転車ごと15メートル跳ね飛ばされ、意識不明の重体に。同級生が、母にこの神のことを教えてくれ、母は必死に救いを求めたと聞いています。やがて私は意識を取り戻し、4カ月で日常生活ができるまでに回復を遂げたのでした。
大きく救っていただいた私の命。私も信者になり、「事故の経験を生かして、つらい思いをしている人の心に寄り添いたい」との思いで、福祉施設に就職しました。
仕事に励む日々に起きた異変
家庭を持ってからも、その信念で励み続けた福祉の仕事。そんな中で、体に異変を感じるようになりました。字がうまく書けないな。右手に力が入らないし、ろれつも回らない…。仕事の合間を縫って受診すると、左前頭葉にピンポン玉ほどの腫瘍が見つかり、手術することになったのです。
失語症の状態になり、右手も不自由になった私を、家族が一生懸命支えてくれました。そうして迎えた手術は大成功。術後5日で言葉が出て、2週間後には右手に力が戻り、程なくしてリハビリ病院に転院が決まり…。感謝、感謝の日々でした。
入院で得た一つの大きな気付き
一つ気掛かりだったのは職場のことで、あれこれ考えていたら、気持ちが暗くなりました。もともと責任感が強い私です。仕事が気になって仕方ない…なんてことは、これまでもあったものの、入院中は神の教えをいつも以上に学んでいたからか、ふと感じたことがありました。
「私の心って仕事にばかり向いてる?」。本当はずっとそうだったのです。事故から命を救われた私は、恩返しの気持ちで仕事に打ち込むあまり、家庭より仕事。感謝の思いも、家族に対してより、外に向かっていたのです。
夫に、「今まで申し訳なかった」と伝えようと思いました。でも、言葉がスッと出てきません…。たどたどしい私の話を、夫は遮ることなく、黙って聞いてくれました。「何を伝えたいか分かったけれど、聞いていたんだ」。夫の優しい一面に、また感謝が深まりました。
家族に心を向けるだけで
その後の回復は、自分でも驚きでした。不思議なことに、病院のスタッフさんなどが知り合いばかりで、不安どころか楽しかったほど。体もどんどん動くようになり、予定より半月も早く退院できたのです。
今、夫の気持ちをたくさん聞いています。「いつも私のことを考えてくれているんだな」と、うれしい気付きもありました。家族を思って、家族に思われて…。それがかなう毎日が、こんなに仕合せだなんて! 神が「家族の大切さ」を教えてくださる理由が、心底分かった気がします。体にも心にも…、大きな奇跡を頂いている私です。
「教え」に気付きを得て
「真理」に生きる家庭を築く
努力をする
自然と
家族の気持ちは一つに重なり
互いに思いを語る会話が増える
運命に重なる心の動きが取れて
病気 事故・災難が消えてゆく
『真実の光・神示 令和4年版』71ページ