No. 1002

思いを語るのが苦手な私が
「夫婦の会話」に取り組む
(新潟県MT/50代女性/歯科衛生士)

夫は、私にはないものを持っている人。一緒に生きてみたいと心が引かれ、結婚しました。そうしてこの家に嫁いで28年、人生の半分が過ぎました。

結婚してから、いろいろありました。夫が志を持って始めた伝統工芸の仕事が立ち行かなくなり、転職せざるを得なかったこと。それ以来、夫は体調を崩しやすく、やる気はあるのに仕事が長続きしなかったこと。しかも、同居の義父母とは、仲良しとはとても言えない状態です。その溝は年々深まり、夫は、家にいても一人でご飯を食べるようになりました。

頭の理解だけでなく、実践を

それが変わってきたのは、ここ数年です。大きな転機は、夫が寝込んでしまったことでした。3人の息子も病や不登校が続き、「何か私に改めることがあるのでは」と神の教えで振り返ったのです。

勉強会で「夫婦の会話が大切」と学んでも、大してやっていませんでした。自分が正社員として丸一日働き、忙しい、忙しい…で、ここまできたのです。何より、体調面から仕事を続けられない夫を「受け止められない」。何で、何で…と、“心の芯で”夫を見下げてきた。苦しみを生む原因は、この心の動きにあったと知りました。

夫は、話し好きな人です。それなのに、私が忙しくしているから、言えないままになっていることがいっぱいあるだろうな…。夫の心情が察せられ、聞き役になろうと思いました。

乗り越えた壁、その先の喜び

しかし、その先に大きな壁がありました。素直になれないのです。「ごめんなさい」なんて、歯を食いしばっても言えません。そんな自分を変えたくて、家でも祈願、神の館でも祈願…。しばらくして、夫に子供のことを相談した時、「話したって、自分の中で答えは出てるんでしょ」と言われてしまいました。それでも、この時は、「ごめんね、今まで一人で何でも決めて…」とすぐ言えて、夫も「いいよ」と、思いを受け止めてくれたのです。たったそれだけですが、この会話で心が楽になり、思いを通わせるコツも分かったのです。

夫の体調は少しずつ回復。今は、福祉施設で生き生きと働いています。先日は、利用者さんのためにと、海で流木を拾ってきて、花台を作りました。それが大好評のようで、うれしそうに話してくれました。私が悩み事を相談すると、一生懸命励ましてくれて、絶対に否定する言葉を使いません。そんな夫は、やっぱり私にはないものを持っている、自慢の伴侶です。

この家族だったから、今が

今は、家族みんなで一緒に食事をしています。息子たちも元気になり、学生や社会人として頑張っています。しかも、ずっと止まっていた、義父母と夫の、親子の時間が、再び動き始めたのです。

夫は、体が動かしづらい義母に優しく寄り添います。それを見た義父は、「こんなに優しい子だったか? 普通に話してくれるようにもなって…」とポロリ。やっと本当の家族になれたようで、ただただありがたくてなりません。カラカラだった私の心も、家族のおかげで潤い、豊かな彩りを味わっています。「この家族で良かった」と心から思う日々です。

実体を正すために 家族で「教え」を学び
    家庭の中での立場と任 それぞれの「あるべき姿」を知って
      正しい関わりを深めることが必要
 「教え」で家族それぞれが触れ合うほどに
    自然と家族の会話は重なり 増えて 「真実の愛」が家族の心に芽吹く

実体を正すために
  家族で「教え」を学び
   家庭の中での立場と任
    それぞれの「あるべき姿」を
               知って
      正しい関わりを
          深めることが必要
 「教え」で家族それぞれが
        触れ合うほどに
  自然と家族の会話は重なり 増えて
   「真実の愛」が家族の心に芽吹く

『真実の光・神示 令和2年版』15ページ(中略あり)