No. 683

ようやく知った母心
鬼娘から生まれ変わった私
(京都府SY/60代女性/美容師)

「妹ばかりかわいがって…」「よその親子がうらやましい」愛されない寂しさから、ずっと母に反抗してきた私です。その関係は年月を重ねても変わらないまま、87歳の母と二人きりの生活をしていました。

今までの自分が見えてきた

私が胃腸炎で入院した時のこと。病室で食事をしながら、ふと「母はいつも一人寂しく食べてたのかな」と思えてきたのです。

日頃、私は仕事で帰りが遅いとはいえ、食事は別部屋で食べる状態でした。母に対しても、世話を「してあげている」感覚で、何かするたびに「ありがとうは?」と冷たく言い放っていたのです。自分を生み、育ててくれた恩を感じてはいても、優しさのかけらもない、まさに「鬼娘」でした。

今こそ生まれ変わる時と

神の教えに触れるにつれ、母がどんどんいとおしく思えてきました。ちょうど同じ頃、体調を崩して隣の病室に入院してきたのです。年老いた母は、自分だってつらいのに、私の所に来て、「早よ、良くならな、あかんやん」と手を握って励ますのです。「私、こんなに愛されていたんだ」。ようやく知った母の愛に胸が詰まりました。私も「先生の言うことをよく聞いてや」と励まし、お互いに安心して治療に臨め、退院することができました。

「母に愛をかけられる娘に生まれ変わりたい!」本気で思いました。「娘として何ができるだろう」とまず思い付いたのが、一緒に食事をすることでした。母と顔を合わせて、一つの物を二人で分け合い、「おいしいね」と言いながら食べました。どんな高級な食事よりもおいしく感じ、家族だからこそかなう心温まる食卓なのだと、うれしさが込み上げました。

愛の心が家の中を温かく

母と接するときは、必ず「お母ちゃん」と呼び掛けてから話し始めました。そうすることで、自分が娘だという意識ができ、上から目線で物を言うようなこともありません。デイサービスを嫌がっても、「なぜ嫌なの?」と寄り添い、思いを何でも語り合うようにしました。

そのうち、母の口から、「ありがとう」と温かい言葉が聞かれるようになりました。愛の心で触れれば、自然とお互いに穏やかな心が引き出されて、温かい空気が家の中を包み込んでくれるのだと分かりました。

母と過ごす今を大切に

最近、訪問リハビリの方から、「『娘が一緒にご飯を食べてくれるねん』と言っていましたよ」と聞き、母が喜んでくれていることがうれしかったです。

何十年も鬼娘だった私が、遅ればせながらでも、優しい娘として親孝行し始めました。今変われなかったら、きっと後で悔いを残していたに違いありません。神に心を導いていただかなかったなら、決して味わえなかった奇跡です。母娘として過ごせる今、一日一日を大切に、これまでの時間を越えるくらいの愛をかけていきます。

神示で確認 「喜び」の仕組み

「教え」が家族の心(運命)を重ね 互いに声掛け 
    支え合う環境(家庭環境)を育んでゆく
親と子は 共に「心の道」を歩み 共に別れを迎え 縁を深めてゆくもの(存在)
出会いを思い 互いの心に残るもの(力)が「真実の愛」
 「教え」のある家庭に 人は真実の愛を知り 我が「心の道」に良き因を残す人が育つ

『真実の光・神示 平成30年版』100ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

「教え」が家族の心(運命)を重ね
  互いに声掛け 
    支え合う環境(家庭環境)を
      育んでゆく
親と子は 共に「心の道」を歩み
  共に別れを迎え
    縁を深めてゆくもの(存在)
出会いを思い
  互いの心に残るもの(力)が
    「真実の愛」
 「教え」のある家庭に
  人は真実の愛を知り
    我が「心の道」に
      良き因を残す人が育つ

『真実の光・神示 平成30年版』100ページ(中略あり)