(千葉県JO/50代女性/パート)
夫婦でありながら、言い争いが絶えない日々を送ってきました。そんな環境の中、次第に長男は心が荒れていき、暴力的になることも。
夫の死後、教会葬儀を行っていただき、夫の存在の大きさに気が付きました。そこでようやく、心休まる家庭を築けなかったことを反省。穏やかな心を求めて、教えを学び始めたのです。
息子は高校を卒業後、自衛官を志願し、家から出ました。4カ月が過ぎた頃、長男から「足が痛くて訓練ができない」との連絡。詳しく聞くと、「古傷が炎症を起こして、手術が必要だと分かった。訓練途中だから、自衛隊を退官することになる」と悔しそうに語るのです。その瞬間、「帰っておいで。お前の体が大事だから」と、今すぐ抱き締めてやりたい気持ちになりました。
以前なら「根性がない。怒って問題でも起こしたんでしょ」と、息子の気持ちを逆なでする言葉しか出てこなかったと思います。自分の言葉が、相手の嫌な気持ちを引き出していたのだと気付きました。
戻ってきた息子は、随分と痩せ細り、その姿から、どれだけ大変な訓練だったのかがうかがえました。しかし、息子の口からは「手術を受け、元気になったら、また挑戦したい」と前向きな言葉が。職場の先輩も我が家に来て、「一生懸命に頑張っていた。また戻ってきてほしい」と励ましてくれたのです。息子の成長ぶりに、泣ける思いでした。