No. 551

心安らぐ家庭をつくりたい
転機となった娘の留学
(群馬県KN/70代女性/主婦)

長年、仕事に打ち込み、定年退職後はボランティアで多忙。家庭を顧みない私でしたが、家族はそれなりに理解してくれていたので、「あと数年したら、皆でゆっくり過ごそう」などと考えていました。

置いてけぼりだった娘の心

そんなある日、バリバリ働いていた娘が、突然「仕事は辞めた。海外に留学する」と言うのです。部屋の荷物を全て片付け、「もう帰らないから」と、旅立ってしまいました。涙が止まりませんでした。

必死に教えを学び、見えたものがあります。娘の向こう見ずな性格は、私そっくりなこと。「けんかをしないから、和のある家庭」と思い込んでいたけれど、心の中では何かと夫を責めていたこと。私の生き方が、娘に悪い影響を与えていたことに、ようやく気付いたのです。

自分から教えの実践を

目指すは、本物の和のある家庭。そのために、まずは夫に寄り添う妻になりたいと思いました。

以前は、すぐ横になる夫に対し、「ごろごろして」とイラッとしていました。でも、行動の裏にある、夫の心を感じようと意識したのです。手術した腰が痛むのだろう。そう思うと「大丈夫? ゆっくりしていてね」という言葉が、ふっと出てきました。

少しずつ、夫も変わりました。気が付くと、冷蔵庫に私の好きなデザートが入っているのです。無口な夫なりの気遣いと感じました。また、私が「草抜きしたいけど、虫刺されが嫌だな」と何げなく言ったら、いつの間にか、しておいてくれたこともありました。腰が痛いはずなのに…。夫に心から感謝しました。

本物の「和のある家庭」に

そんな時、娘から連絡がありました。ひどく行き詰まっている様子に、「あなたが頑張り屋なのは、私が一番知ってるよ。つらいなら帰っておいで」と伝えたのです。

程なくして帰国した娘は、心の内を話してくれました。幼い頃から寂しい思いをさせてきたことを猛省し、今こそ母としての務めを果たそうと決意。夫と二人でたくさん話を聞いて、たくさん励ましました。私の手料理をモリモリ食べてくれたことも、うれしかったです。

娘はどんどん明るくなり、就職先も見つけてきて、今は東京で働いています。家を出る時、「今回は、私の物は置いていくね」と笑っていました。その後も、何かと近況を知らせてくれ、安心しています。

先日、夫に、「お前と連れ添えて、いい人生だった」と言われ、胸がいっぱいになりました。ようやく味わえた、妻として、母としての喜び。家族の笑顔がいかに私の人生を彩ってくれているか、その大切さが身に染みています。

神示で確認 「喜び」の仕組み

――「心(運命実体)」で生きる人間は 「和のある家庭」に生きるほど
    「運命」の力はいや増して 「生きがい」あふれる「人生」を手にできる――
 「真理」を学び 教えを我が家に生かすなら
    自然と家族の思いが重なり合って 「心」安らぐ家と生(な)る

『真実の光・神示 平成25年版』11ページ

神示で確認 「喜び」の仕組み

――「心(運命実体)」で生きる人間は
  「和のある家庭」に生きるほど
    「運命」の力はいや増して
     「生きがい」あふれる
      「人生」を手にできる――
 「真理」を学び
  教えを我が家に生かすなら
   自然と家族の思いが重なり合って
    「心」安らぐ家と生(な)る

『真実の光・神示 平成25年版』11ページ