父が亡くなり、一人暮らしをしていた母に、認知症の症状が出始めました。「寂しい、眠れない」と嘆く日、「死んでやる!」と叫ぶ日…。仕事中にまで数分おきにかかってくる電話にビクビクし、心はクタクタでした。
心に染み入った配信授業
母は以前、施設に入所したものの、人間関係が嫌でこっそり抜け出し、家に帰ってきたほどの頑固者。とはいえ、不安定な母を一人にしておくのも心配で、しばらく私の家で暮らしてもらうことにしました。
案の定、同居生活はイライラ一色でした。私も一人暮らしが長いので、母が洗い物を手伝ってくれても、やり方が気に入りません。その上、毎日同じ愚痴ばかり聞かされます。そんな時、私の心を救ってくれたのが配信授業です。親孝行とは、「一緒にいること」ではない! 母に「安心してもらうこと」だと深くつかめたからです。
「母と関われる」感謝
「母の心を大切にできる自分になりたい」とにかく祈願、祈願でした。教会の3部作も、繰り返し読みました。
ある時、ふと、自分の心の変化に気付きました。兄を亡くし、「私が母を見なければ…」と思っていたかつての私。それが、「兄は関わりたくても関われない。でも、私はこうして関わらせてもらえる。ありがたいなあ」と、思うようになったのです。
先日、母が「自宅の様子が気になるから、見に行きたい」と言い出し、車で向かいました。ところが、もうすぐ到着…という時になって、急に「やっぱり帰る」と言うのです。一瞬イラッとしましたが、口から出たのは「せっかくだから行こう」と穏やかな言葉。到着して、家の周りを二人でゆっくり散歩しました。「来てよかった」と言う母に、「よかったね、安心したね」と笑顔で返す私。心がのまれない自分になってきたことを、実感できました。
良い感情も、悪い感情も伝搬
どうやら感情は伝搬するようで、私が穏やかだと母も穏やかです。日中はデイサービスに行っていますが、あれほど施設嫌いだったのがうそのように、「あー楽しかった!」とニコニコ帰ってきます。そして、一日の出来事をあれこれ話してくれます。
昔、家政婦だった母は家事が大の得意。施設の人に「姉さん、やることあるかい?」と聞いては、雑巾を縫ったり、洗濯物を干したりしているようです。「女中だ、女中だ!」と誇らしそうに語る母を見ると、いとおしくてなりません。
「家にいると安心する」と、母は優しく言ってくれます。かつての荒れていた心は、父を亡くして一人ぼっちだった不安からきていたことが、今はよく分かります。
「安心」という、努力だけでは手にすることがかなわない心の救い。神と出会い、それを手にできたことが、私たち家族にとっての何よりの宝です。
神示で確認 「喜び」の仕組み
――「人生」尊きものなり
限りある時(人生)を どう生きるか――
気付き深めし者なれば 尊き人生 「愛」の真理に生きんとする
「心」神に預け 「人生」歩むなら 人は皆 一生通して 「愛の真理」に生きられる
心と体の調和が 多くの人との縁を生み
時代の流れに心と体も調和して 楽しき人生歩み抜ける
『真実の光・神示 平成20年版』72ページ(中略あり)
神示で確認 「喜び」の仕組み
――「人生」尊きものなり
限りある時(人生)を
どう生きるか――
気付き深めし者なれば
尊き人生
「愛」の真理に生きんとする
「心」神に預け 「人生」歩むなら
人は皆 一生通して
「愛の真理」に生きられる
心と体の調和が
多くの人との縁を生み
時代の流れに心と体も調和して
楽しき人生歩み抜ける
『真実の光・神示 平成20年版』72ページ(中略あり)