70歳を迎えるまでの10年余り、私は介護施設に勤務していました。居心地の良い職場でしたが、体力面から退職。以来、ゆったりと隠居生活を楽しんでいた私に、「また働きに来ませんか」と声が掛かったのは、昨年のことでした。
一人暮らしで時間もあるし、無理をしなければ大丈夫だろうと快諾したものの、働き始めた途端、体調を崩してしまったのです。食欲は落ち、働くどころか日常生活もままならず、一気に不安が押し寄せました。何度も病院に行き、大きな検査も受けましたが、結果は異常なし。それでも心配でたまらず、体は弱る一方でした。
悩み解決の仕組みが見えた!
解決の糸口を求め、公式サイトに掲載された教主の神示解析を読んだ時、全てが心に響きました。問題の解決に必要なのは、自分の心を見詰め、修正点に気付くこと。神がお教えくださる、仕合せにつながる正しい生き方を、自分の人生に取り入れてこそ効果がある。それができず、私は自分の性格に振り回されていたのです。
取り越し苦労をしやすく、先行きを思い悩むのが、私の実体。しかも、神の教えで、家族で支え合う大切さを学んでも、「弟や妹たちに心配を掛けるわけにはいかない」と、家族すら頼れません。要らぬ遠慮が邪魔をして、一人でくよくよしてばかりでした。
人一倍心配してしまう苦しい心を神に語りつつ、思い切って、きょうだいに不安を打ち明けました。みんな想像以上に温かく受け止め、優しい言葉を掛けてくれ、本当にうれしかったです。家族に話しただけで、心配が薄らいでいくのを実感しました。
欲心が深い感謝に変わって
もう一つの反省点は、職場に誘われた時、真っ先に心をよぎったのがお金だったことです。仕事は、自分の力を人のために役立たせること。神の教えを学び、心に刻んでいたつもりが、つい欲が出て、視野が狭くなっていました。欲にとらわれる心が、こんなにも体に影響していたのです。
自分の力を生かせる職場に恵まれ、周りの人たちに支えられ、必要とされるありがたさ、家族の存在など、さまざまなことに感謝が込み上げました。
心に明るさが戻ったら、体にも力が湧いてきて、食欲も復活。検査の結果も問題なく、心からの安心感に包まれました。
休職中の施設からは、「今の仕事がきつければ、職種を変えても…」と言ってもらっています。「いてくれるだけでいい」と復帰を待っていてくださり、こんなにありがたいことはありません。
以前は無理をして頑張っていた私が、無理をせずとも頑張れて、物事が好転していくのを感じます。明るい気持ちで過ごせる毎日が、どれほど素晴らしいことなのか…。自分の持つ、人に役立つ力を生かす。そこに、周りから必要とされる人生を送れる。だからこそ、自分にできることで人のために役立っていきたいと、心から思います。