No. 423

高飛車な生き方が激変
教えで手にした温かい心
(北海道SK/30代男性/検査技師)

「長男だから、近くにいることが大事」私は形にとらわれ、「親孝行」を捉え違いしていました。

間違っていた私の「親孝行」

検査技師として地元の病院で働いてきましたが、昨年、遠方への転勤を命じられました。気掛かりだったのは、実家に母と妹を残していくこと。母が転勤に反対したので、退職して別の仕事を探すべきか悩んだのです。しかし、いくら考えても答えは出せず、必死に神の教えを学びました。

気付いたのは、親孝行とは、「親を安心させられる自分になる」ということ。それまでの私は、真逆の生き方をしていました。母が作った食事が、自分の好物でなければ、「こんな物」と内心不満でいっぱい。「うるさいな!」と、冷たくあしらうこともしょちゅうでした。

大切なのは、一緒にいる、いないではない。この転勤を機に、本物の親孝行ができる自分になりたい。その決意を母に伝えると、しっかり受け止め、「転勤先でも頑張りなさい」と、背中を押してくれたのです。

さまざまな人間関係に潤いが

考えてみると、家だけでなく、職場でも高飛車な私でした。「何でもっとできないの?」と周りを見下し、何かしてもらっても、「仕事だから当たり前」と感謝のかけらもありませんでした。当然、人間関係はギスギスしていました。

「絶対に自分を変える」と心に決めて、転勤先での仕事がスタートしました。「今、頼み事してもいいですか?」「説明が分かりづらかったら言ってください」上から目線だった自分を反省し、一歩立ち止まって、その人の状況を考えるように。すると、出てくる言葉も自然と変わってきたのです。気付けば、「ありがとうございます」と言う場面が増えました。相手からも優しい言葉が返ってきて、これまで味わったことのない、穏やかな空間が広がっています。

「今の自分」が大好き!

母には、普段から職場での出来事など、いろいろなことを話しています。休日に実家に帰ると、料理を作って待っていてくれ、帰り際にも、「ちゃんと食べなさいよ」と、ゴッソリ食べ物を渡してくれる母。「一品一品大変な思いをして作ってくれたんだ」と親の愛を感じて、胸がいっぱいになります。家に着いて食材を冷蔵庫にしまう時も、「ありがとう」とつぶやいてしまう私です。

先日、地元の知人に、「別人のように優しくなった」と言われました。転勤がなければ、私は冷たい人間のままだったはず。迷ったときに神の教えがあることがどれほどありがたいか、実感しました。昔の自分に自慢したいほど、「今の自分」が大好きです。