No. 419

努力一本の生き方が変わる
「人の支え」に恩を返して
(千葉県HK/40代男性/会社員)

「努力すれば、世の中渡っていける」と思っていたかつての自分。営業の仕事は、強気な性格の私には適職だったようです。役職にも就き、立場としては社長の次、番頭のような役割になりました。「私が会社を支えている」そんな責任感の中で、仕事に励む日々でした。

おごり一色だった心

ところが3年前、突然喉を患い、発声障害と診断されたのです。営業で声が出ないのは、致命的です。治療を受けても一向に良くならず、焦りと不安でいっぱいでした。この時初めて、自分の努力だけでは乗り越えられない壁に直面したのです。

わらにもすがる思いで神を求め、ひたすら教えを学ぶと、驚くほど気付きがありました。自分でやった方が早いからと、人に頼らず無理をしていたこと。若社長を、「先代から継いだだけで、何も分かっていない」と見下していたこと。私の心の中は、まるで一人で仕事をしているようなおごり一色だったのです。

大きく変わった人との関わり

身も心もどん底に落ちた私を引き上げてくれたのは、紛れもなく「人の支え」でした。妻はいつも寄り添い、温かい言葉で励まし続け、社長も自分のことのように心配してくれました。声が出づらい私に代わって、すかさず電話を取ってくれる部下の心遣いも、本当にありがたかったです。

「人の支え」に感謝が深まるほど、不思議と体調も良くなっていきました。その頃、コロナ禍で会社の経営が傾き始めたのです。「今こそ、皆さんに恩返しをする時」そう思いました。まずは、お通夜のように暗い社内の雰囲気を変えようと、明るく挨拶し、部下とのコミュニケーションを、これまで以上に密に取っていったのです。

営業の極意は、出会いを楽しむこと。行き詰まっている部下には、良さを褒めつつ、アドバイス。一人一人、確実に仕事の姿勢が前向きになってきたと実感しています。

教えがあればこそ味わえる喜び

社長との関係も変わりました。「できれば関わりたくない」と思っていた私が、今は、「自分の立場でどう支えていけばよいか」いつも考えているのです。きっと、社長なりの苦労や、誠実に経営に向き合う姿が見えたからだと思います。実際に相談されることも増え、頼っていただけてありがたいです。

今、出勤するたびにわくわくして仕方がない自分がいます。やっていることは同じなのに、以前よりも心がずっと満たされているのです。教えを学び、気付いて、実践する。それだけで、人生は楽しく、仕合せになることを体感しました。「信者になれて本当によかった」と、心の底から感謝です。