No. 398

本当の“会話”とは?
教えで取り戻した奇跡の絆
(京都府KI/70代女性)

神の教えで何度も学ぶ「夫婦の会話」の大切さ。私たち夫婦は、お互い無口なわけではなく、会話している“つもり”でした。

神の教えでつかみ取った課題

肺の病で入院していた夫が、自宅で療養することになりました。食事もろくに取れず、痩せ細った姿に胸が痛み、何をしてあげたらよいか、ずっと考える毎日でした。

その答えは、神の教えにありました。「真の健康は、和のある家庭でこそ得られる」そして、気付いたのです。私たちは、互いに遠慮して本音を言わず、当たり障りのない会話ばかりしてきたことに…。

心の殻を打ち破って

「あなたに長生きしてほしいの」「お互い何でも話せるようになりたい」自分から素直な思いを伝えていきました。次第に夫も、「自分の考えを聞いてほしい」と心の内を打ち明けてくれるように…。「もうその話はやめてくれ」と言われたこともありましたが、本音で向き合えている証拠と感じられ、不思議と穏やかに受け止められたのです。「一方的になってごめんなさい」と言うと、「自分のために懸命に支えてくれるのは分かってる。ありがとう」と返ってきました。本当にうれしかったです。

子供たちのことも、二人で語りました。忙しさを理由に寂しい思いをさせたこと、後を継がせたい親の思いが強すぎた結果、心が離れて疎遠になってしまったこと…。今こそ子供と向き合おうと連絡を取り、これまでのわびと、一緒に夫を支えてほしい思いを伝えました。息子たちの「分かった」の返事が頼もしかったです。

以来、子供たちは折に触れて電話をくれ、時々顔を見せてくれるようにもなりました。互いを思いやる会話の数々…。我が家にとっては、奇跡の時間です。子供の声を聞くだけで、顔を見るだけで生きる勇気が湧いてくるのが不思議でした。

「本当の家族」になれた実感

先日、夫は「精いっぱい生き抜く姿を家族に見せたい」と、自ら信者籍を置きました。事有るごとに「おかげさま」「ありがたい」と口にしていて、表情もとても穏やかです。一家を支える自覚が持てたからか、食事も少しずつ喉を通るようになり、心からありがたく思っています。

毎朝、教会の十教訓を声に出して読み、「きょうも命をありがとうございます」と、夫婦で神にご挨拶してから、一日がスタートします。本当に仕合せです。夫の病をきっかけに家族の絆を取り戻し、「本当の家族」になれたことが大奇跡です。