No. 376

一番大切なものは何?
気付いた自分に驚く変化が
(埼玉県TT/50代女性/パート)

今年は、本当に家族のありがたさを感じる年でした。

職場の雰囲気に気持ちがのまれ

コロナ禍の影響で、職場はどこかピリピリムードでした。そのため、少しでも雰囲気を良くしたくて、常に明るい話題を心掛けました。ですが、どうしても感情的に言葉を返してくる人がいて、怖くて挨拶すらできなくなってしまったのです。

今なら、独り善がりの「笑顔」と「明るい声」が空回りしていたのだと分かります。しかし、その時は「なぜ。どうして」と、努力が報われない苦しさが募っていきました。

家族の存在に感謝が湧いて

家で愚痴を言わないと決めていた私ですが、この時ばかりは胸の内を夫にこぼしていました。夫が、「どこの職場でもあるよ」と聞いてくれ、受け止めてくれる家族の存在が、どれほどありがたかったか知れません。「人は一人で生きてはいけない」という教えがよぎり、だからこそ家族が大切なんだと、心底思いました。

家庭が一番と教えていただいているのに、振り返ってみると、家族がいるのは当たり前と勘違い。仕事が休みの日は、私が家事をしているのだから、私が仕事のときは、家族が家のことをするのが当然と、自分中心の考えだったのです。「家族を大切にしない私が、職場の人を大切にできるわけがない」そう気付き、まずは家の中で、気持ちの良い挨拶をすることから始めました。

心が変わる愛ある言葉

最初は気恥ずかしくて、ぎこちなかったと思います。でも、朝の挨拶を交わすと一日心が爽やかで安定します。ゆとりができたからか、嫌な職場の空気にものまれなくなりました。

また、夜遅く帰る私のために、夫が夕食を用意してくれたときは、家族の温かさを感じ、自然と心からの「ありがとう」を言えるようになりました。すると、いつも表情を変えない夫が、にこにこと笑顔になるのです。夫の喜ぶ顔を見ると、私もうれしくなります。

挨拶も、ありがとうの言葉も、ほんの小さなこと。でも、その小さなことに思いを込めて言葉にすると、相手への伝わり方はもとより、自分の気持ちも驚くほど違うのだと気付きました。今は、小さな心遣いを大切にして、職場の人たちの気持ちが穏やかになるように、前向きに取り組む毎日です。周りの人のトーンに合わせつつ、温かい言葉を掛けながら…。少しずつ、雰囲気が変わってきたきょうこの頃です。