私は、10年前に兄に言われた言葉を、長年引きずっていました。当時、母を自宅介護の末にみとったのですが、同居している兄に、私の介護を責めるようなことを言われたのです。

その傷はなかなか消えず、うわべでは兄に普通に接しても、心では「いろいろ面倒を見てあげているのに」と、優しくなりきれない私がいました。

亡き母への親孝行とは？

悶々とした私の心が、神の館に通う中でどんどん救われていきました。つらい思いは神に語り、教えを学ぶ。その繰り返しに、心がゆったりして、優しさが引き出されていくのを感じたのです。

ある時、ふと「あの頃は、兄も寂しかったんだろうな…」と思いました。これからは兄の心を大切に、きょうだいで仲良くしていこう。それが、亡き母への一番の親孝行になるはず…。そう確信したのです。神から「愛をかけたくなる気持ち」を頂いた気がしました。

兄との時間で感じる仕合せ

今は、同じ「おはよう」の挨拶も、気持ちが全く違います。何のわだかまりもなく、「今、何してるの？」「体調、崩してない？」などと話し掛けている自分がいるのです。

兄も変わったと思います。もともと母に似て温和な性格ですが、優しさが一層増して、「ありがとう」と何度も言ってくれるのです。

以前は、部屋にいる兄に声を掛けても、反応がないこともありました。それが今では、うれしそうに飛んで出てきます。そんな兄を見ると、もっと喜んでもらいたい思いが心の底から湧き上がり、腕を振るって兄の好物を作ったりしています。

この心の変化が、自分でも不思議です。これも、神の館でずっと教えを学び続けてきたおかげと思います。

ことしは旭川に神の館を頂き、ますます身近に足を運べるようになりました。参拝するたびに心がほっとする、まさに「心の我が家」です。日常生活で、心の曇るような出来事があっても、すぐに参拝し、学べるので、早く立ち直れます。穏やかな日々を過ごせることに感謝しています。