No. 1371

不平、不満、愚痴は禁物
心の変化が人生の好転に
(宮城県KI/60代女性/飲食業)

重い病に、ばらばらな家族——。神と出会っていなかったら、独りぼっち。生き地獄の人生だったに違いありません。 

いつも荒れていた心

父は半身不随、母は静脈瘤(りゅう)の痛みを抱え、上の兄は荒れ狂うほどの心の病を患い、下の兄は胃がんで他界。物心ついた時から、温かい会話も、思いやりもない家族。そんな家庭で育った私の心は、不平、不満、愚痴だらけ。結婚生活もうまくいきませんでした。 

両親の店を引き継いだ甥(おい)の下で働き始めたのは、大震災後のこと。家族の心が重ならない我が家の血を引く甥は、超短気な性格で、「そろそろ切れるかも…」と機嫌をうかがいながら働く毎日でした。どれだけ暴言を浴びたことか。「そんなことでかりかりしなくても!」「甥っ子のくせに!」私の心は、いつも荒れていました。 

心の在り方が見えたら…

そんな気持ちを抱え続けた結果、とうとう胃潰瘍に。心も体もつらい中、神の教えを学んで見えてきたのは、自分の心の在り方でした。「あの性格が、言い方が…」と、相手の悪いところばかり見て、責めていたこと。親の店を継いでくれたのに、1ミリも感謝がなかったこと。申し訳ない気持ちと、ありがたさとが込み上げ、不満が一掃されていきました。 

その後、体調は順調に回復。あらためて、甥のおかげで働けてると思えたら、今までとは心の持ちようが全く違ったのです。きつい暴言も、「お客さんを思ってのことなのだろう」「店主としての責任があるから、厳しく指導するのは当然」と甥の思いを感じられて、カチンとしません。自分が掃除をした後に、「こうすれば、もっときれいになる」とやって見せてくれた時も、「本当にそうだ」と素直に受け止められました。 

関わり方を見直して…

ある時、食材が切れそうと話しても、まだ大丈夫と動かなかった甥。結局、私の予想どおりになり、「早く言ってくれないと困る」と注意されました。その時思ったのは、言うべきことを、はっきり伝える大切さ。怒りの感情を引き出したのは、相手の問題でなく、自分にあったと気付いたのです。 

以来、腫れ物に触らないように…と引いていた私が、店主である甥を立てつつ、「これはどう」「こんなことがあって…」と、積極的に会話。何でも話し合えるようになるにつれ、話し掛けられることが増え、逆に減ったのは甥の暴言。任せてもらえる仕事も増えて、信頼関係の深まりを感じます。“自分の心が変われば、相手も変わる”その実体験を味わいました。 

従業員には、温かく励ましたり、寄り添ったり。「こんなに楽しく働ける所は初めて」と言われた時は、少しは人を思いやれる心に近づけたかな…と成長を感じて、うれしかったです。 

良いものを引き継ぐために

胃がんの家系で、本来ならがんで苦しんでいたはず。それが、胃潰瘍で済んだだけでなく、そこでの気付きから、人生がどんどん好転しています。心の病を患う兄も、折々に声を掛け、支えていく中で、穏やかになりました。家族や身内とも良い関係が築け、不平、不満、愚痴だらけだった心が、今では爽やかで、体もすこぶる快調。夢のような毎日を送っています。家系に良いものを引き継ぐためにも、心を常に穏やかに…、そして人との縁を深める生き方をしていきます。

「心」を明るく 強くすれば
    「体」も強く 健康でいられる
 神魂に心(魂)重ねて生きるなら
    人の心は明るく 楽しくなれる
真の健康は
    神の心に近づくほどに味わえる
 心安心感に包まれて
    感謝の思いを深めるほどに
         人はゆったりできる
 日々心穏やかに生きられるなれば
   人は誰も縁を深め
     生きがい 喜び多い人生を
            歩んでゆける

『真実の光・神示 平成17年版』82ページ(中略あり)