投資で大金を失って得た
「家族の絆」という宝
（徳島県ＫＮ／６0代女性／会社員）

「このお金は、全部失うかもしれない…」。知人に勧められた社債を、夫に相談もせず、内緒で購入。しかし、コロナ禍でその会社が倒産し、予感が的中。大金が一瞬で消えてしまいました。 

夫の意見に従い、全てを我慢

夫は超短気な人で、自分の思いが通らないと、怒鳴ったり、時に小突かれたりすることもあります。「奥さん、どちらにしますか？」と店員さんが尋ねても、答えるのは夫。自分の思いとは違っても、その意見に同意します。自分の気持ちを押し殺して、ずっと我慢してきたのです。 

そうした積み重ねへの反発…、だったのかもしれません。夫が管理してきたけれど、元は私が働いて稼いだお金です。「自分のお金だからどうなっても…」と多額を投資。全て失ったことも言えずに、「このまま夫に見つかりませんように」と、おびえる日々を送りました。しかしある日、ついに発覚。夫は怒り狂いました。 

「家族が同じ失敗をしないよう、これはみんなに伝えないといけない」と、夫は、私の兄と息子たちに連絡。中でも次男にはすごい剣幕で怒られ、責められました。私はみんなにひたすら謝り、猛反省したのです。 

どんどん楽になっていく心

以前、友人に「お宅は仮面夫婦やなあ」と言われ、ドキッとしたのを思い出しました。神がこの数年、ずっと呼び掛けられている「『真理』で関わる家庭を築く努力」。まさにこれが、自分の課題。そこから本気で取り組んだのです。 

まずは、何でも相談することに。夫は、きちんと説明すれば分かってくれる人でした。「我慢して言わない」をなくしたら、うそのように楽になった心。それだけでなく、夫と一緒に行動する機会が増えると、家族みんなのことを考えてくれているのが分かり、感謝や尊敬の思いは深まる一方です。 

ある時、夫が「高級車１台買ったと思えばいいか」と言ってくれ、お金の話をすることはなくなりました。 

夫の作る料理はおいしくて、褒めるととてもうれしそう。食後は一緒にお茶タイム。その日の出来事や子供たちのことで話が弾みます。仮面夫婦から本物の夫婦になれた私たちです。 

失った以上の仕合せを手にして

「大金を失ったけれど、得たものは大きかった」そう感謝の思いが深まった頃、次男が「お母さんにプレゼント」と言って、ガサガサ音のする箱を渡してくれました。中には、失った貯金と同額のお金。びっくりして尋ねると、以前、夫にもらった時計の一つが、あれよあれよと値が上がったのだそうです。「僕は要らないから」と、私の失敗談には触れずに渡してくれた息子の優しさ。それが何よりうれしかったです。 

全てを失ったと思った出来事でさえ、教えに生きる努力をすれば、何倍もの仕合せとなって返ってくる。この神に出会えたこと、素晴らしい家族の絆を頂けたことが、私の人生のプライスレスな宝物です。

『真実の光・神示　平成31年・令和元年版』19ページ（中略あり）