数年前までは、平穏無事に過ごしていたのに…。いつの間にか、夫や娘と心が通わなくなっていました。「私には、家族はもういないと思っている…」人にはそんな本音をこぼすこともあったほどです。
夫とも娘ともギクシャク感が
夫と娘は、同じ職場で2人だけで働いています。それも、家電の箱の詰め替えという体力勝負の仕事。心身ともに大変なのでしょう。私が話し掛けても、2人からギスギスした言葉が返ってくるようになりました。朝、出勤する夫を見送ろうとして、「大丈夫だよ」と、パッと玄関のドアを閉められたことも…。
コロナ禍となった時、夫は「感染すると会社に迷惑を掛けるから」と、私にも外出を制限するように言うのです。「しっかり気を付けていれば大丈夫…」と伝えたら、「何も分かっていないんだよ!」と大激怒。私の心は、さらに孤独を深めていきました。
心を見詰め直す機会と捉えて
その頃、私が感染者と接触したことが分かり、念のため自宅待機することに。これが、心を見詰め直す機会になりました。
いつも以上に神の教えを学ぶ中で得た、大きな気付き。「正論を言えば正しいわけではない」。私の発言は、間違ってはいないかもしれないけれど、「思いを聞く心」が薄かった。そんな生き方は、正しくなんてなかったのです。夫と娘が不安を抱えているのに、寄り添おうともせず、上から目線でガンガンと…。どんな思いをさせてきたことか…と、反省しかありませんでした。
お弁当作りをきっかけに…
家族の話をしっかり聞いて、受け止めようと意識する中で、少しずつ戻ってきた会話。ある日、混ぜご飯を作り過ぎてしまった時、ふと「一生懸命働いている2人にどうかな?」と思い付き、お弁当を作ってみました。すると、「すごくおいしかった! これからも作ってくれる?」と。うれしくて、「やるやる、やらせて!」と、二つ返事で引き受けました。
娘は、「おいしくて2人で感謝、感激」「午後の仕事、100%頑張れる!」などと毎日LINEを送ってくれます。ある日、「ご飯代はお給料袋に入れて渡すね」と言われてビックリ。断ると、「みんなで楽しい思いをしながら、頑張ろう」と言うのです。重ねて夫も、「お母さんの喜ぶ顔が見たいんだ」と。家族と心が重なるってこういうことなんだ…。何十年ぶりに手渡してもらったお給料袋には、2人の温かい心が詰まっていて、胸がいっぱいになりました。
出勤する夫を、毎日見送れる仕合せ。夫は曲がり角でも手を振ってくれ、にこやかに出掛けていきます。最近は、孫までもが私の手料理を食べながら、「ばあばに、こんな隠れた才能があったんだね!」と褒めてくれます。孤独を味わっていたあの頃とは、まるで違う毎日。「家族がいる」この安心感と安定感は絶大です。
自ら「教え」を学び 身に付け 家族の心を愛でつなぐ努力をする
自然と家族の会話も増え始め 家庭のあるべき心の姿が見えてくる
夫婦仲良く 信頼を深める家庭には
自然と親と子の心が重なり 愛が支える思い(期待)が芽吹いてゆく
自ら「教え」を学び 身に付け
家族の心を愛でつなぐ努力をする
自然と家族の会話も増え始め
家庭のあるべき心の姿が見えてくる
夫婦仲良く 信頼を深める家庭には
自然と親と子の心が重なり
愛が支える思い(期待)が
芽吹いてゆく
『真実の光・神示 平成29年版』28ページ