No. 1253

25年苦しんだ息子との関係
「自分が変わる」と…
(群馬県SK/70代女性/主婦)

一人暮らしをしていた20歳の息子が、人になじめず、学校に通えなくなりました。それから25年近く引きこもりの状態が続き、今は夫と息子の三人暮らし。その間、息子は落ち着いている日もあるものの、気に入らないことがあると、大声を出したり、物に当たったり。「こんな人生になったのは親のせいだ」との発言には切なさが募り、返す言葉がありませんでした。 

教務相談で得た大きな気付き

息子とも夫とも心は通わず、「出て行け!」とまで言われる日々…。環境を変えれば少しは良くなるかと思い、私が施設に入所することにしました。とはいえ、大事な息子です。気になって、時々顔を見に帰っていました。ただ、施設だと時間の融通が利かず、アパートに引っ越ししようと思うようになりました。 

そんな中、教務相談で、「どんなに環境を変えても変わらない」と言われ、突き放されたような思いがしました。じゃあ何を変えればいいのか? 考えていたら、これまで学んできた神の教えがつながっていったのです。 

根っからの温かい心を意識して

「優しく温かい心」。私にはなかったと思いました。笑顔で「おはよう」「何食べる?」と言っても、心の中では「こんな子、どうしようもない」。返事もしない息子を責めていました。何て冷たい心の私…。

夫にもそうです。言葉がきつい私は、「そうね」なんて心を添わせるような言葉は言えません。食事中に脈絡のない話をされたときなど、「そんな話どうでもいい。私はおいしく食べているんだから」。夫は夫で声が大きく、互いにエスカレートしてしまいます。そんなギスギス感を取り払うためにも、まずは夫の話を「そうなんだ!」と聞いてみようかな。その方が、自分も気持ちいいはず…と思ったのです。 

絶対無理と思っていた日々が

夫や息子に、「お母さん頑張るから、また一緒に暮らしたい」と伝えました。今度こそ、「いてくれて助かる」と思われる妻、母になりたい。黙っていないで、何しろ声を掛けていきました。「また暴言を吐かれたら…」と恐怖もありましたが、「温かい心」を祈願しながら関わっていくうちに、家の空気が変わっていったのです。 

息子に「おはよう」と言うと、「うん、おはよう」と返ってきて、息子の方から「買い物に行くけど、何か欲しい物ある?」と声を掛けてもくれます。息子が作るゼリーは、さっぱりしていて甘さが絶妙。心からそう感じて、そのまま褒めると、それはうれしそうな顔をしています。 

息子が部屋から出てきて、私や夫と楽しく会話。絶対無理と思っていた、家族だんらんの時間。何十年も変わらなかったことが、神の教えで向き合えばこんなに変われるんだと感動します。こんなことすら気付けなかった我が家。ギスギスとんがっていた我が家の空気が、今はゆったり。「自分が変われば、周りが変わる」というのは本当でした。「これが神から頂いた仕合せかな」と、うれしくてたまりません。

家庭の価値と尊さを 「教え」を通し 気付いてほしい
 気付いて 「教え」を家族で学ぶ
 そこに 家族の心は一つに重なり 関わりを深める
 ――仕合せの基は 和のある家庭――
    この一言「真理」に悟りを得て 「真理」が生かされる

家庭の価値と尊さを
   「教え」を通し 気付いてほしい
 気付いて 「教え」を家族で学ぶ
 そこに 家族の心は一つに重なり
           関わりを深める
 ――仕合せの基は
        和のある家庭――
  この一言「真理」に悟りを得て
        「真理」が生かされる

『真実の光・神示 令和2年版』95ページ