No. 1772

生きる自信のなかった私が
生きがいを感じるように

(鹿児島県MT/30代女性/ホテル勤務) 

大学を中退し、職に就いても、転職を繰り返す私。立派に社会に役立っている弟や妹に比べて、何て情けない…。親に顔向けできない思いがあるのに、素直になれず、部屋に閉じこもる日も。母が「教会に学びに行こう」と誘ってくれても、それが嫌でたまりません。渋々、両親と一緒に偉光会館へ足を運んでいました。 

親心を知って“変わりたい”と

ある日、父に、「どうしてお母さんが、あそこまで誘うのか分かるか?」と言われて、ハッとしました。私の将来を大切に考えてくれていた、両親の思いに気付いたのです。その後、父が脳梗塞で入院。一命を取り留めた姿に、安堵(あんど)とともに広がったのは、「変わりたい! これ以上、心配を掛けられない」という本気の気持ちでした。 

年代別の生き方で見詰めると

その後出席した「友輝会」で学んだ、“素直、正直に生きる”大切さ。自分を見詰めてみたら、人の言葉も素直に聞かず、自分の思いも正直に伝えていない…。このままでは変われないと、痛感しました。神は、私が仕合せになるために、正しい生き方を教えてくださっている。これまで学ぶのが嫌だったのは、叱られているように感じていたから…。自分に甘えていたのです。それが理解できて以来、学ぶことに積極的になっていきました。 

家族との会話で心に勇気が

やがて、仕事への向き合い方も違っていたことが分かりました。“どんな気持ちで”携わるかが大切なのに、私は、ただ目の前の業務を、義務的にこなしていただけ。役に立ちたい思いもなく、上司の言葉にも反発。ちょっと嫌な思いをすれば、すぐ辞めていました。 

そこで、まず意識したのは、人の話を素直に受け止め、自分の気持ちを正直に語ること。日々の出来事や考えていることを、何でも両親に話していきました。そうした中で、母から、「みんな、神さまから、社会に役立ついいものを頂いている」と聞いて、私にもいいところがあるのかも…と、希望が持てたのです。素直に受け止めただけで、心が何と軽いこと! 「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えると、すがすがしさでいっぱいに。前を向いて生きていこうと、勇気が湧いてきました。 

心次第で関わる喜びが生まれて

程なく、派遣会社からの紹介で、ホテルへの勤務が決まりました。相手を思いやれるように祈願しながら、丁寧で、心のこもった接客に努めてきました。気付けば、フロント係としてもう3年。時には、ミスをしてお客さまを怒らせたり、理不尽な言葉をぶつけられたりもします。以前の私なら、感情を顔に出し、「もう来ないでほしい」と思ったに違いありません。ところが今、お客さまとの触れ合いを楽しんでいる自分がいます。そうした真心が伝わるのか、ホテルを利用されるたびに、私を訪ねてくださる方もいて、うれしくてたまりません。 

やりがいを感じるようになれた陰には、その都度、私の気持ちに寄り添いながら指導してくださった上司の存在があります。おかげで、後輩からの質問にも、一緒に考えられるまでに成長できました。一回一回の出会いが感動に変わる喜びも、仲間と共に体験しています。 

教えで生きる楽しさを広げたい

今の私の姿を、誰より喜んでくれているのが、両親です。長い間、見放さず、愛をかけてくれたこと。どんなときも、私の思いをしっかり受け止めてくれたことに、感謝しきれません。神の教えで生きる価値に、気付き始めたばかりの私ですが、祖父母がつないでくれた神様とのご縁を大切にして、教えで生きる楽しさを、縁ある多くの方々と味わいたいと思います。

運命に導かれる人間(ひと)の心は
    感謝の思いを 人・物に感じる
そして 人・物の存在を生かすため
       奉仕の思いを深めてゆく
「教え」に人生の姿を知り 悟りを深め
   人間は愛の心を身に付け
          人生を高めてゆく

『真実の光・神示 令和5年版』146ページ(中略あり)