No. 1199

ピントがずれていた私の心
焦点を定めて得た仕合せ
(福島県EA/60代女性/会社役員)

農家の次男でサラリーマンだった夫が、事業を営む我が家に婿入りしてくれたのは、34年前です。そのような喜びもつかの間、普通の家長とは全く違う夫の立場です。私は、少しでも迷惑を掛けないように、つらい思いをさせないように…と、親戚付き合いなど、ありとあらゆる心配りをしてきました。 

夫婦間で、もめたことはないものの、それ以外の問題が絶えず、「我が家は何でこんな家なんだ」という思いが取れなくなってしまいました。おまけに、私たちには子供が授からず、夫に申し訳なくて、「いっそ夫は、私と縁がなかった方が仕合せになれたのでは」という思いが拭い切れません。

見詰めるべきは「夫」と気付く

教務相談に行くと、そのたびに「夫と向き合うように」と言われ続けました。できていないから、何度も言われていることにすら気付けませんでした。ある時、職員に「親戚とか周りのことは、あなたの人生の風景。あなたはそこにピントを合わせて、被写体であるご主人を見ていない」と言われ、ハッとしたのです。 

被写体は夫…。その夫に気を使って「これを言ったら心配を掛ける」と選別している、その行動自体が、「夫と向き合う」ことを避けている証しでした。無口な夫と、おしゃべりな私。夫の言葉を待つ…ということも、全くできていませんでした。 

儀式の中で味わった深い感慨

夫への関わり方を変えていく中、夫婦の会話が本当に増えてきて、2人で植木鉢の花の数を数えたり…。「こんなことはこれまでなかった」と驚きを隠せない日々。先日は、偉光会館で私と夫の60歳の「神魂の儀(長寿の祝い)」を受けさせていただきました。 

夫は、最後に「一緒になれて良かった。今日まで共に神に守られてきて、本当に良かったと心から言えます。ありがとう」と言ってくれたのです。このような思いを表現してくれたのは初めてで、34年、背負っていたものが解けていく思いがしました。つらかった出来事も、「私の理屈っぽい性格にも原因があった」と、苦しさがきれいに流れていったのです。 

儀式終了後に撮った記念写真には、とてもうれしそうに笑う夫と、夫の手を両手で握る私が写っていました。それは、初めて見る私たち夫婦の姿でした。 

結婚34年目にしてようやく…

無口な夫はもういません。そして、「これを言ったら迷惑かな」と、自分の中で即座に判断している私ももういません。うれしいことも心配なことも、何でも語り合える安心感。結婚34年目にして、ようやく手にできた、私たちの家庭。秋の年代に入り、夫と2人の時間が一層充実していく仕合せを、心から感謝で受け止めています。

家族で「教え」を学び 日々の事物を 折有るごとに語り合う家庭をつくる
 自然と「真理」が家族の心に見えてきて 会話は弾み 愛(信頼)が深まる
 「真理」が家族の心(気持ち)を一つに重ね 愛を育む会話が生まれる
 互いの心が一つにまとまり 重なる家庭に 運命は磨かれてゆく

家族で「教え」を学び
   日々の事物を
      折有るごとに語り合う
            家庭をつくる
 自然と「真理」が
      家族の心に見えてきて
   会話は弾み 愛(信頼)が深まる
 「真理」が
  家族の心(気持ち)を一つに重ね
       愛を育む会話が生まれる
 互いの心が一つにまとまり
          重なる家庭に
         運命は磨かれてゆく

『真実の光・神示 令和2年版』158ページ(中略あり)