No. 1091

母親らしくなかった私…
悔いた過去こそ幸への道
(茨城県KS/70代女性/主婦)

一人息子は、仕事に就けず、家にいる状態が十数年。20代の頃、職場でいじめられてうつ病を発症し、人と関われなくなってしまったのです。

複雑な親心を抱えながら

早くに離婚した私は、生活していくために、仕事、仕事で手いっぱい。ですから、息子は、実家の母や兄に育ててもらったようなものです。寂しい思いをさせてしまった負い目はありました。

息子の将来を思うと、このままでいいはずもありません。「何で働けないの? 幾つになるの!」。つい出てしまう親の本音。息子は大声で怒鳴るようになり、それを聞いた兄も怒鳴り、家の中はしっちゃかめっちゃか。胃がキリキリと痛む毎日でした。

「母親らしいことしてこなかったじゃん。ばーちゃんに任せっきりで!」と息子。言われて当然ですが、少し腹が立ちました。「私も悪いけど、あんたも悪い」。心に潜み続ける息子を責める心。そして、「少し我が身をかばう心」。これを取り除かないことには何も変わらないと、神の教えで気付いたのです。

嫌な気持ちを与えないように…

幾つになっても、心から大切な我が子です。その息子に、嫌な思いをさせたらいけないと感じました。一呼吸置けるようにと祈願し、ひたすら意識していました。

息子は毎日洗濯をし、買い物、ごみ捨て、病院にも連れて行ってくれます。ある時、この子はこの子なりに頑張っているなと、しみじみ思いました。それをそのまま伝えよう。「役に立ってるよ。私ができないことをやってくれて」と言うと、その瞬間、「本当に?」と顔が明るくなったのです。

ふと、「私、最近、あんまり怒ってない」と気付きました。息子が「お母さん、変わったね。いつも笑顔で。その笑顔いいね」と言ってくれたのです。確かに、口論しそうになっても、「けんかしてもつまんないね。やめよう、ごめん」「そうだね、ごめん」で、はい終わり。私も、息子も変わったのです。

親でも驚くほどの息子の変化

4カ月ほど前、何と息子が「俺、働くよ」と自分で職を探し始めました。そして今、支援センターで働いています。そこから、息子はさらに変わりました。自分から「この仕事をしてみたい」と申し出たこと、後輩のお世話をしたこと…。誇らしそうに私に話してくれるのです。人と関わることが大嫌いだった息子が、人の面倒を見ているなんて…。胸がいっぱいです。

息子が学生だった頃は、弁当を持たせてやることもできなかったので、今、張り切って作っています。「行ってきまーす!」と元気に出掛けていく、その背中が何とも頼もしいです。ここまで支えてくれた亡き母と兄、そして神に、深い感謝が込み上げてきます。

――神の教えを我が家に生かす――
家族で教えに触れて 真理に生きる我を神に願う
 自然と家族の心は重なり始め 我が子に親の思いが伝わってゆく
 家族は 神の手の中 「心(運命実体)」でつながっているもの(存在)
 教えに生きて 家族の会話が 子供の心(実体)を育んでゆく

――神の教えを我が家に生かす――
家族で教えに触れて
      真理に生きる我を神に願う
 自然と家族の心は重なり始め
   我が子に親の思いが伝わってゆく
 家族は 神の手の中
   「心(運命実体)」で
     つながっているもの(存在)
 教えに生きて
   家族の会話が
    子供の心(実体)を育んでゆく

『真実の光・神示 平成26年版』181ページ(中略あり)