夫は、とても優しい人です。私が何か指摘しても、にこやかに受け止めてくれます。なのに、私はいつもいら立っていました。
頼めば手伝ってくれますが、頼まないとやってくれない。あれもしてくれない。これもしてくれない。「言わなくてもやってほしい」と思ってしまっていたのです。
ふと気付いた夫の愛情
ある日、ふと気付いたことがありました。10年前にがんの手術をした私は、今も定期的に検診に行っています。先日、病院から帰ると、夫が「大丈夫?」「どうだった?」と気遣ってくれました。何げないその言葉から、私への愛情が伝わってきたのです。「こんなに思ってくれている…」と、思わず涙が込み上げました。
考えてみると、手術を乗り越えられたのも、夫や家族の支えのおかげです。「もっと夫を大事にしたい」と思いました。
『理知の真理』を読むと、「相手に求め過ぎる心は、分を超えた欲となる」という内容が心に響きました。夫に「こうあるべき」「やってくれない」と求め過ぎる私でした。「優しく、温かい妻でありたい」「夫婦で心を通わせて、これからも一緒に歩みたい」心底そう思ったのです。
言葉で伝える「ありがとう」
以前は、「ありがとう」と心で思っても、言葉にできていませんでした。今は、何かにつけて伝えることを実践しています。
例えば、帰宅したときに、「ただいま」だけでなく、「無事に行ってこられたよ。お留守番ありがとうね」と添えること。「手伝ってくれてありがとう」「思ってくれてありがとう」これからも、たくさんの感謝を口にしていきたいです。夫も、そんな私の変化を感じ取ってくれているようです。
神の教えが人生の羅針盤
私たちを見て、子供や孫は、「仲がいいね」と言ってくれます。今は新型コロナウイルスの影響で会えませんが、こんな時だからこそ声を掛け合い、元気な様子を共有しています。「二人のような夫婦になりたい」と思ってもらうことが、目標です。
泣いて笑ってけんかして、いろいろなことを乗り越えてきた私たち。これから先も、何があっても、喜びも、不安も語り合い、絆を深めて歩みたいと思います。人生の羅針盤である、神の教えを支えに。