No. 1069

娘と心が通わない…
「解決の糸口」はどこに?
(茨城県KK/60代男性/無職)

16年前、白血病で旅立った妻。「娘2人を守っていくから」と伝えると、安心したようにニコッと笑い、静かに息を引き取りました。妻と交わした最後の約束…。あれから片時も忘れたことはありません。

当時はまだ20代だった娘たちも、立派に成長し、今や働き盛りの30代。ただ、次女との関係は決して良好とは言えないものでした。私が話し掛けると、明らかに嫌な顔をするし、一緒に食事するのは年に数回。「こんなとき、女房がいてくれたらなあ」と、何度思ったか知れません。

全てを好転させた「気付き」

娘2人は、ともに仕事が多忙。ぐったりして帰ってきます。すぐにご飯を食べ、お風呂に入れるようにと、せっせと準備する毎日でした。ところが、ある晩、長女に「家に帰ったら、お父さんに、ああしろ、こうしろと言われて、心が休まらない!」と言われたのです。娘を思って一生懸命やっていることの何が悪いのか…、考えても考えても、分かりませんでした。

意を決して受けた教務相談。職員に、「親として心配する気持ちはよく分かります。では、娘さんの気持ちを考えたことがありますか?」と言われて、グサッときました。実は、娘に「いつも帰りが遅いから、寝ないで待ってる」と言ったことがあります。何の悪気もありませんでしたが、娘の気持ちを考えると、かえって負担を感じさせてしまったかもしれません。

何より、私は、食事、入浴、就寝…という流れを思い描き、娘たちを「巻き込んでいた」と気付いたのです。私のやり方に「引き寄せよう」ではなく、娘たちに「近寄ろう」。ここから全てが好転しました。家でゆっくりしたいんだろうな…、だからご飯は後でも。そう思うゆとりが生まれると、「ご苦労さま、寒くなかったか」とか、「気を付けて行ってくるんだよ」など、掛ける言葉も変わっていったのです。

夢のような変化が次々と

不思議なことに、長女が「これから帰るけど、何か買う?」と電話をくれるようになりました。次女も、今まで自分の分だけ買ってきたお弁当を、「お父さんの分、置いとくよ」と言ってくれるのです。そんな毎日の中で、ポツリと出た娘たちの本音。「お父さんは、いつも報告だけだよね」。確かにそうだ…と反省して、何でも結論を出す前に、相談するようにもなりました。

それができるほど、心がゆったりしているのです。運転中、工事の交通整理に引っ掛かると、窓を開けて、「早くしてください!」と文句タラタラだった私が、「ありがとう、ご苦労さまです」と言うようになって、自分でもびっくりしています。

先日は私の69歳の誕生日。長女が「バーベキューしよう」とお肉を買ってきて、次女はケーキを用意してくれました。もう夢のようで! それを食べながら、家族3人で交わした何でもない話が、私にとって最高のプレゼントになったのです。亡き妻にも、「こんなに仲良くしているよ」と手を合わせて報告できました。妻との約束を、永遠に守っていかないと…と思っています。

人間の正体は魂 その魂が休まる場として 家庭がある
「運命」に重なる人生を手にするために
    「真理」を我が家に生かし 思い重なる家(環境)を大切にされよ
 ただ会話を楽しみ 互いに「思い」を交流すればよろしい
 気持ちの共有が共感を呼び 自然と和心育つ家庭となってゆく

人間の正体は魂
    その魂が休まる場として
             家庭がある
「運命」に重なる人生を手にするために
  「真理」を我が家に生かし
    思い重なる家(環境)を
            大切にされよ
 ただ会話を楽しみ
    互いに「思い」を
         交流すればよろしい
 気持ちの共有が共感を呼び
   自然と和心育つ家庭となってゆく

『真実の光・神示 平成26年版』103ページ(中略あり)