No. 1896

「夫のことは分からない」
そこから温かい夫婦へ逆転

(大分県ES/50代女性/主婦) 

30年前の結婚以来、義父の会社を引き継いだ夫は、仕事一筋。独学でステンレスアートの制作を始めると、ますます自宅1階の工場に入り浸るようになりました。3人の子育てに追われ、「もっと関わってよ」と頼んでも、子供たちに声すら掛けてくれません。「我が子のためにも、夫に変わってもらわなきゃ」「育児の大変さを分かってほしい」。そう考え、幾度となく気持ちを伝えても、「分かってるよ」と言うばかりで、夫は逃げるように工場へ。その姿に、「もうこれ以上は言わない」と心を閉ざし、夫婦の会話は減っていきました。 

夫との冷たい関係に気付いて

決定的な気付きは、数年前。神示教会の職員が、夫の作品を褒めてくれた時でした。「主人がしていることなので、私には分かりません」。その言葉を聞いた職員の悲しそうな顔を見て、ハッとしました。私は、「夫が無理と嫌がることを、求めないのが100%正しい配慮」と思っていました。しかし、それが、無関心な冷たい夫婦関係をつくっていたのです。家族であっても、温かい関心を持って、自分から関わっていかないと、縁は深まらないと気付きました。

「自ら関わる」を実践したら…

夫への「おはよう」「お帰り」なども、言葉だけだったと反省。「家の中を温かく、夫にとって居心地の良い雰囲気にしたい」。祈願しながら、挨拶一つも“気持ち”を込めるように。アート制作のことも、「次はどういう作品を考えているの?」「どんな思いで作っているの?」と、興味を持って尋ねていきました。夫は、作品のテーマや、見てくれる人への思いを、あふれるように語ってくれたのです。夫の心の奥深くに触れた思いがしました。 

ある日、思い切って、「どうして、子供たちに声を掛けてくれないの?」と聞いてみました。すると、思いも寄らない答えが返ってきました。「僕の父親も仕事一筋で、キャッチボールもしたことがない。だから、我が子にどう触れたらいいか分からないんだ」と。夫も苦しんでいたのです。 

以来、「お父さんはこんな思いで作品を作っているんだって」「この子はこんなことを頑張っているのよ」と、夫と子供の橋渡し役になろうと意識。夫も、自ら声を掛けようと努力してくれているのを感じます。夫と心が通い出したら、今、娘2人が仕事を辞めて家にいることも、「あらためて、夫婦で子供と向き合う時間を頂けた」と、ありがたく感じられるから不思議です。「再就職は焦らず、娘たちのペースでいいよね」という私の言葉に、「僕もそう思う」と夫。同じ考えでいてくれることに、何とも言えない安心感を味わっています。 

突然のうれしい誘い

そして先日、夫が、「一度、作品を見てもらいたい」と、展示会に誘ってくれたのです。初めてのことに胸が高鳴り、子供たちとチケットを握り締めて、会場へ伺いました。展示されていたのは、冷たいステンレスのはずなのに、どこか温かみを感じる作品。多くの仲間に囲まれている姿にも、夫の誠実な人柄がにじみ出ていました。そのことを伝えたら、「ありがとう」と照れくさそうな笑顔で返してくれました。 

家に帰ってきても、展覧会の思い出話が止まりません。昔からは想像できない我が家の雰囲気に、大きなご守護を感じます。これからますます、家族が笑顔で話し合える家庭を、夫と一緒に築いていきます。 

家庭の価値(真理)をよくよく悟り
 「教え」に生きて
   家族の関わりを深める努力が必要
「教え」が家族の心を一つに重ね
   補い 支え合って「生きる」
            家庭をつくる
仕合せの基は 和のある家庭
「真理」で触れ合うほど 人間は
       互いの実体を高め合う
         心(愛心)が芽吹く
 実体は修正され 運命の力は磨かれ
   心(魂)休まる家(家庭)と
             なってゆく

(令和2年4月28日〈中略あり〉)