No. 1753

思いを感じ取るほど
義父への苦手意識が流れて

(長野県KS/60代女性/主婦) 

障害を抱えながら、14年の人生を懸命に生き抜いた長男。そのおかげで神示教会と出会いました。この世には仕合せの仕組みがあり、悩みの原因は自分の心に…。神の教えは、学ぶほどにうなずけるものばかりでした。なのに私は、形にこだわり、意に沿わないと娘を責め、関わりに悩んだことも。落ち込んでは偉光会館に足を運び、気持ちを立て直す。その繰り返しの中で一つ一つ乗り越えてきたのです。しかし、自分に染み付いた心は根深いもの。それが義父に向ける心に表れ、長い間悩み、苦しみました。 

不満と責める気持ちが募る一方

「何だ、地元生まれの嫁じゃないのか」。結婚当初、人づてに耳にした義父の言葉がグサリと胸に刺さりました。思いと重ならない人には心を閉じ、口をへの字に曲げ、何か言おうものなら命令口調。義父の誕生日にごちそうを作っても、お礼一つありません。「なぜ?」「どうして!」不満と責める思いは募る一方。義父への苦手意識をずっと抱えて過ごしてきたのです。 

胸の内を夫に話してみたら

悶々(もんもん)とする思いを夫に話すと、「自分も父親に拒否されながら育って、心は通い合わないまま…」と。それなのに、私のつらさを何度も聞いてくれました。おかげで、どれほど心が楽になったことか。夫との会話から、義父の母親も厳しい人と知り、こうして苦しむ流れを子や孫に残したくない! 心が通い合う家庭をつくるためにも、自分から変わろうと決意しました。 

見えてきたのは“自分の心” 

学びを重ねるにつれて見えたのは、“自分の心”です。根深く染み付いた「こうあるべき」とこだわる性格を、あらためて見詰めた時、はっとしたのです。義父を反面教師的な存在と決め付けていたけれど、「あれ? 私って義父に似てるかも」。そう思えたら、次なる気付きが生まれました。表情や言動といった“形”にとらわれて、“見えない思い”を感じ取ろうとしてこなかった…。心の向きが変わっただけで、なぜか義父を思いやれる気持ちに。顔をゆがめていたなら、「また不機嫌」ではなく、「体がつらいのだろう」と、おもんぱかれるようになりました。 

相手の思いを感じるほどに

面倒だった食事の支度も、「好きな物を食べさせてあげたい」と苦もなく準備。すると、黙って席に着いていた義父が、料理を見て「おっ!」。好きな物を用意してくれたとばかりに、ニヤッとするのです。席を立つときの「うん」のひと言が、私には「ごちそうさま」とお礼を言っているように聞こえます。 

孫を見る義父の目も、何とも優しいものに。子供たちも、「じいちゃん機嫌いいね」と変化を感じています。鬼のような形相だった義父が、ソファでほわーっと口を開けて寝ている姿が、かわいく思えるなんて。長年抱えてきた苦手意識は、いつしか消えていました。責めるばかりで、温かみも優しさもなかった私の態度が、義父の強い言動を引き出していたのだと、今なら分かります。過ぎてみれば、悩んでいた日々は、全てが仕合せになるための時間だったように思えてなりません。 

愛に包まれた家を目指して

義父は95歳。残りの人生を思った時、私も、夫も、義父も、みんなが悔いを残さないようにしたい。だから、優しくしようと思います。ここまでこられたのは、夫がいてくれたからです。一歩ずつ、でも着実に温かい家庭へと近づいている我が家。見えない思いを大切に、優しい愛に包まれた家を受け継いでもらえるよう、夫と二人で目指していきます。 

和のある家庭築くほどに
      人の心は生き生きするもの
 環境変化 時代の中で
          人の心は揺れ動く
家族それぞれ 思いを語れる家庭には
   心迷うも 心悩むも
     苦しい思いは残らぬものなり
家庭の尊さ 「真理」気付いて
    家族それぞれ
        神の教えで生きるべし
 そこに 信者の人生
   和のある家を築いて
       真実「仕合せ」味わえる

『真実の光・神示 平成19年版』91ページ(中略あり)