20年前の私はというと、社長に叱られ、焦り、いら立ちの毎日。トラックの運ちゃんの世界です。部下には、「文句があるなら帰れ。こんなこともできないなら必要ない！」と強気、強気。しかし、どんなに鼓舞しても、成果は一向に上がりません。
なぜ評価されないのか？
ドライバーだけでなく、配車や営業所の所長なども経験してきた私は、「自分は何でもできる」という自負がありました。それなのに、社長は新しく入ってきた人を評価します。自分が積み重ねてきたものは何だったのか？ そもそも、自分は必要とされているのか？ 「会社に行きたくない」という気持ちと、毎日闘っていました。
神に助けてもらいたくて、学び始めた教え。やがて、「助けてもらうために、どうすればいいのか」と考えるようになりました。そんな中、部下だった人が自分の上司に…。「何くそ」の気持ちが、なぜか、「部下の立場で精いっぱい支えよう」と切り替わった不思議。「分、立場をわきまえる」と学んだことが、ここで生かされ、その後の人生を大きく変えていったのです。
部下への見方が変わると
以来、神の教えが生き方の軸になりました。現在の私の立場は、本社の取締役であり、統括部長。周りにいるのは「部下」というより、自分を支えてくれる「仲間」と感じます。私が部長として頑張れるのは、彼らが一生懸命頑張ってくれているから。だから私も、彼らがやりがいを持って働けるように、心を尽くそうと思うのです。
先日、若い部下から、「仕事が楽しい。運送業のことをもっと教えてください」と声を掛けられました。「なぜ私に？」と思い、聞いてみると、ある先輩から、その話ならぜひ私に聞くといい、と言われたそうなのです。頼られる喜びとともに、自然と「この会社は、誰かが困っていると、素通りしないでみんなが助けてくれる職場。一緒に頑張ろう」と伝える自分がいました。
役立つ喜びを頂く毎日
かつて、自分が周りに支えてもらったから、人の痛みや苦しみが分かります。昔の私を知る人には、「今のあなただから、みんな付いてくる」と言われました。気が付けば職場で古株となり、いつの間にか頼られる存在になっていることが、自分でも信じられません。昨年末、同じ系列の会社から、「あなたの力が必要」と直々のオファーを頂きました。本当にありがたいです。
社長は、あまり褒めることはしない人ですが、先日、部下が「社長が、あなたのことを『二十数年、怒られながらも文句を言わずに付いてきてくれた大切な存在』と感謝していましたよ」と教えてくれました。「お役に立っている」という実感を、折に触れて味わう昨今。自分の後ろにいる多くの後輩たちのためにも、働きやすい、和のある職場づくりに貢献したいと思っております。
｢教え」を学び 「真理」に悟りを得るほど
人間は 「運命」の力を世（社会）に奉仕する人を目指す
目指すほど 「心（運命）」は磨かれ 万人 万物を優しく包み
受け入れる心（実体）が芽吹いてゆく
――「運命」の力が引き出され 多くの人々に愛され 信頼される人（存在）――
仕事の「真理」に生きる人の心（人生）が ここにある
｢教え」を学び
「真理」に悟りを得るほど
人間は
「運命」の力を
世（社会）に奉仕する人を目指す
目指すほど 「心（運命）」は磨かれ
万人 万物を優しく包み
受け入れる心（実体）が
芽吹いてゆく
――「運命」の力が引き出され
多くの人々に愛され
信頼される人（存在）――
仕事の「真理」に
生きる人の心（人生）が
ここにある
『真実の光・神示 令和２年版』41ページ（中略あり）
