No. 1735

上司から叱責されて
生き方を見詰め直したら…

(福岡県TY/60代女性/パート) 

私は、パートとして、パン屋で働いています。接客、レジ、パンを焼くこと…。どの仕事も楽しいです。しかし、私一人、いつまでも時給が上がりません。毎年行われる更新手続きは、成績表を突き付けられるようで苦痛でした。そして、とうとう1年ほど前、上司から叱責(しっせき)されてしまったのです。「やるべきことができないなら、勤務時間を減らす」「分からないなら、仲間に聞くように」と。ショックでした。 

頑固な自分を改めたい!

仕事を続けてもいいものか、悩みました。でも、自分を振り返ってみると…。これまでも、仕事の仕方について、「遅い」「雑」などと言われたことがあったと思い出しました。人から求められることに応え、できることで役に立っていくのが奉仕心。それなのに、ちゃんとやれているつもりの私には、注意などどこ吹く風。全く耳に入っていなかったのです。頑固で、自分の考えが強い私の性格。「このままでは駄目だ。改めよう」と、初めて本気で取り組むことに。 

言われたことを実践したら…

「何でそんなにきれいに焼けるの?」。思い切って、上手な仲間に尋ねてみました。すると、気持ちよく、商品ごとに調整が必要なことを教えてくれました。以前、聞いたはずのことばかり。ところが、私は、別の方法が正しいと思い込み、アドバイスもどこ吹く風。きれいな仕上がりになるはずがなかったのです。一つ一つ細かく調整しながら、優しく、丁寧に…。心を込めて作業していくと、驚くほどきれいに焼けました。上司からもOKがもらえて、少しずつ自信がついていきました。やがて、「お客さまに喜んでもらいたい」という奉仕の心が大きく膨らんでいったのです。 

そうして迎えた更新の時。上司を前に、「迷惑を掛けているのに、この年まで働かせていただいて、ありがとうございます」。自然と感謝の言葉が出て、自分でもびっくり。さらに、上司から、「助かっています」と言っていただいたのです。勤務時間も増え、うれしくてたまりませんでした。あの時、厳しく言ってくれたから、目を覚ますことができた…。上司には感謝しかありません。そして、土壇場で頑張ってみようと心を立て直し、素直に人に聞けたのは、神の教えがあったから。長い間変えようとも思わなかった生き方を修正でき、やりがいを味わう毎日に変わりました。 

家族にも優しくできる人物に

振り返ると、家庭でも、自分の考えでぶつかる場面が多々あった私。同居の娘との口げんかはどちらも引かず、自分が悪いと思っても開き直っていました。夫に何かしてもらうのは当たり前。自分の考えと違う行動に腹を立て、1週間、口を利かなくなることも…。そんな私の何よりの願いは、「家族と仲良く…」「優しく接したい」。感情のまま争ってしまう現状を乗り越えたくて、神に祈願の毎日でした。その中で、ムッとしても、心を切り替えられたり、相手の気持ちを思いやれたり。少しずつ、でも確実に、柔らかいやりとりが増えている。我が家にやってきた奇跡の始まりです。 

教えで生き方を高める決意を

神の教えには、人間関係を滑らかに築くコツが満載。働ける感謝。役立てる喜び。家族と穏やかに笑い合える仕合せ。本来の自分のままでは味わえなかったことを、身いっぱい味わわせていただいています。「自分が変わらなければ、何も変わらない」と奮い立ち、本当に良かった。家庭も、職場も、ますます心安らぐ環境になるよう、自分の生き方を高めていきます。 

――人との出会いを大切に
    感謝の思いを深めて生きる――
 この思いの深まりが
     「実体」を修正し
  「運命」に導かれて
       「人生」歩む人を育てる
「教え」を人生の支えに生きるほど
   感謝の思いが引き出され
        多くの出会いが生きる
 出会いを重ね 深めゆく人は
   奉仕の心を身に付け
     互いの運命を
       重ねているもの(存在)

『真実の光・神示 令和4年版』113ページ(中略あり)