No. 1596

貸家問題が無事解決に
決め手は夫婦の心の重なり

(東京都HD/60代女性/主婦)

ある時、貸家の住人が周囲に迷惑を掛けているが、その人が怖くて、近所の人が何も言えない状況にあると聞きました。すぐに管理会社から連絡してもらったものの、対処も、退去の承諾も得られずじまい。近所の人から「刺激しては危険」と言われ、更新時期まで待つしかないと途方に暮れていました。 

問題が起きたときは、“話し合えば分かる”と言いますが、私の経験では、話したところで全く分かり合えない姿ばかり見てきました。なので、譲れるものは黙って我慢。でも、自分が貫きたいことは、絶対に譲らない。それが私の考え方でした。 

“心を重ねる”が分かった 

今回、貸家の件で、ふと思ったのです。この問題に向き合うために、自分には何が必要なのだろう。そこで思い当たったのは「家族で心を重ねること」。今までも意識していながら、どこかぼんやりしていました。 

心を重ねるって、どういうこと? そう思い始めて3日後。買い物に出掛けると決めていた日に、夫が美術館に行きたいと言いました。思い切って、買い物にも行きたいと正直に話すと、「いいよ」の返事。服を試着したら褒めてくれたので購入したところ、何とも言えない爽快感に包まれたのです。それは、服が買えたからではなく、二人の気持ちが一緒だったからに違いありません。その日、買い物も美術館も、今までになく楽しめて、心を重ねるとはこういうことなのかも!と思えました。 

染み付いた考え方とは真逆に 

今までなら、「どうしたら夫が買い物に付き合ってくれるか…」とあれこれ考え、なかなか言い出せなかったはず。それが、長年染み付いた考え方とは真逆の動きに。自分の思いを正直に伝えて、しかも自我を通さず夫に寄り添えたら、こんなすてきな気分を味わえるなんて…。自分の生き方が大きく変わったと思える瞬間でした。 

この直後、管理会社から、貸家の住人が退去を承諾してくれたとの連絡が入ってびっくり。家族の心が重なれば、どんな問題も乗り越えられる。「仕合せの基は和のある家庭」と言われる教えが、グッと響きました。 

相手の心を大切に、自分の思いも 

安堵(あんど)したのもつかの間、次なる課題に。夫が貸家をリフォームしたいと言うので、「持病もあるから無理、やめて」と一喝。一気に夫の機嫌が悪くなり、「私の欠点、丸出しだった」と反省しました。 

夢を語る夫に、「できたらいいね」と、なぜ言えなかったのだろう。心配していることを、もっと優しく伝えられたら…。以来、相手の心を大切にしながら、思いを伝えようと意識し始めると、効果はてきめん。家族の話を穏やかに聞けて、楽しいだんらんができるようになったのです。 

気楽に思いを伝え合って 

会話で大事なのは、相手の気持ちに寄り添い、自分の思いも伝えていく、まさに“心の重なり”。互いの思いを理解できるから、「話し合えば分かる」につながるのだとつかめました。一人で答えを決めたり、身構えたりしていた自分は、もう卒業。家族の心を大事に、気楽に思いを伝え合える間柄を目指そうと、今実践中です。 

教えに生きるなら
 自然と自分の「存在(運命)」が
            見えてきて
  相手の思い(願い)に届く
           生き方ができる
 ――心素直になって 誠実に
  今なすべきことに思いを向ける――
   この一言に調和の姿(心)がある
仕合せは 和のある家庭に育つもの
 自ら積極的に教えを身に付け
            家庭で実践
    家族の心が重なり合って
        調和が「真理」に届く

『真実の光・神示 平成25年版』57ページ