No. 1554

ようやく見えた父の思い
先入観と思い込みが邪魔を

(静岡県RI/50代女性/清掃員) 

アパートに一人で暮らし、夜だけ隣の実家で過ごすのが日課です。信者となって、摂食障害や弟との不仲から救われてきた私。次に立ちはだかる大きな壁は、父でした。 

全部お父さんのせいだと

母には何でも話せるのに、父には挨拶すら顔がこわばってしまうのです。父は、表情が険しくて口数が少なく、威圧感のある人。高校を中退してがっかりさせ、摂食障害に苦しんだ時は、生きている価値がないと全否定されたことも。「お父さんといると怖い」「愛されていない」。ずっとビクビクしながら生きてきました。 

勉強会で「家族との会話が大事」と再三学ぶうち、実行しなくては…と決意。けれど、望むような反応は返ってきません。次第に、教えを実行できないのも、仕合せになれないのも、全部お父さんのせい! 責める心ばかりが増していったのです。 

全てが自分の問題だった

ふと冷静になると、これは自分の問題では!? 自分を見詰めた時、父に対する思いに気付いたのです。いつ怒り出すか分からない、私を駄目人間だと思っている…。どれも、自分の勝手な思い込みや先入観から来ているものでした。

まずは朝夕に祈願。父に対する怖さが取れるように…、温かい関心が持てるように…。すると、ある日のことでした。びくびくする思いが取れて、父がいてくれることがうれしいという気持ちに。今までなかった感覚が湧いてきたのです。明るく弾む心で、笑顔で挨拶できたら、父の表情も、穏やかで明るくなりました。「自分が変われば、相手が変わる」それが、私の身にも起きたのです。 

素直に心を開いてみたら

父が私の好物と知らずに買ってきてくれた時、「これ一番好き、すごくおいしかった」と、ごく自然に言えました。飛び切りの笑顔で返してくれて、私も笑顔。挨拶して、父が穏やかにうなずくだけで、元気になり、やる気もみなぎる…。家族との会話が大事な理由が分かりました。 

私が住むアパートは父が経営していて、光熱費も払ってくれています。使用料金が上がった時に思ったのは、黙っていよう。けれど、父が稼いだお金で払ってくれていると思うと、素直に謝り、気を付けていくこともきちんと伝えたくなりました。正直に父に話したら、「このくらいいいよ。熱中症にならないよう、我慢しないでエアコンを使いなさい」。私を大切に思ってくれている! あふれるほどの愛を感じて、駆け回りたいくらいうれしかったです。 

やるべきことが見えて

そもそも父は、私のことをずっと思ってくれていたのかもしれません。なのに、その思いを素直に感じられなかったのは私の心。このゆがんだ感じ方を修正するのが、次なる目標です。 

振り返れば、一歩、二歩と確実に引き上げられている私の人生。薄紙をはぐように、負に向かいがちな心も変わってきました。神に守られている自信を持って、親子でもっと仕合せになりたい! 仕合せになれる! そんな明るい未来を感じます。 

「教え」を学び
  家族とのあるべき心を知ることで
    人間は「実体」を高めてゆける
 実体を修正し
    互いの関わりを深める家庭に
   人間は
    「運命」に重なる人生が始まる
家庭は
 人間が自分の実体を知り 磨くために
        必要な環境と悟るべし

『真実の光・神示 令和5年版』123ページ

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