No. 1556

夫婦で“思い”を語る
たったそれだけで変わった

(佐賀県SM/40代男性/IT企業経営) 

生まれ持っての性格に加え、あまり会話のない家庭で育った私。自分の思いを伝え、相手の気持ちを聞くことが、子供の頃から大の苦手でした。 

心の奥底を伝えられない 

妻とは仲良く暮らしていましたが、ある時、気付いたのです。心の奥底を全て伝えていないことに…。家の外での出来事は話せても、「こういうところが気になる」「自分はこう思っている」が言えません。 

ため込んだ思いが膨らんで、家の中を重苦しくさせてしまうこともしばしば。妻が私の思いを聞き取ろうとしてくれても、それに返せないため、寄せ付けないオーラを出していたのです。 

語る大切さを分かっていても… 

そんな私の心が動いたのは、神の教えで何度も「夫婦は何でも語ること」と学んだから。「本当にそうだ」と頭では理解できても、どうしても一歩が踏み出せません。それでもめげずに、「自分の心の内を伝えたい」と祈願していたある日のことです。 

「ああいうときは、ひと言声を掛けてほしいんだけど…」ようやく口にしてみると、妻から意外な言葉が返ってきたのです。「邪魔したら悪いと思って…」。妻は、真剣に仕事をしている私を気遣ってくれていたのか! 妻の気持ちが分かった途端、重く真っ黒な心がさーっと晴れて、気分はスッキリ。思いを伝え、思いを聞かなければ、ずっと、妻の気持ちが分からないままだったかもしれません。

何でも共有していくと 

こんなに心が穏やかになるのだから、夫婦で何でも話そう。とは思っても、本来の性格は手ごわいもので、何かと思いをためてしまうのです。それを妻は感じ取って、「私、何かした? 怒ってる?」と話しやすい雰囲気をつくってくれました。おかげで、徐々に思いを伝えることができ、妻の話も聞けるように。何でも夫婦で共有するうち、心の重なりを感じることが増えてきました。 

子供たちの話を夫婦で別々に聞いた時のこと。「お父さんとお母さんが、全く同じことを言う!」と子供たちが驚くのです。それぞれに伝えた、「友達の良いところを見たら?」というアドバイス。それが、一言半句ぴったりだったそうです。同じ感覚が持てたのは、思いを伝え合い、分かり合えている証拠。夫婦で同じことを言う機会が度重なり、心と心がつながっている実感が湧いて、うれしく思います。 

温かい会話を大切にしたい 

仕事のメールで疑問に思ったときは、妻に相談することも。相手の気持ちを感じ取るのが私より上手で、「お客さんはこういうことを望んでいるのでは…」などとアドバイスしてくれることが、ぴたりと当たるのです。会話や心の交流が苦手な私にとって、妻はどこまでも尊敬すべき存在です。 

最近は、思いを伝えたり、聞けたりが、さらにスムーズにできるように。ようやくですが、確実に前進を感じます。ささいな心の交流不足は、悪い方へと膨れ上がることを、嫌というほど経験してきた私。“このくらい”と流さずに、小さなことも丁寧に話して、丁寧に聞くことを実践中です。家族の心が穏やかでいられるような温かい会話を大切にしたいです。

家庭は
  家族の心が重なり合って生きている
 夫婦の心が共鳴するほど
   我が子の心に
       親を慕う愛が育ってゆく
「教え」を家族で学び
   「真理」に生きるなら
 自然と夫婦 親子の会話は深まり
  愛と信頼と期待を共感する家庭へと
           成長してゆける

『真実の光・神示 平成28年版』32ページ(中略あり)