No. 1557

押し付けをやめて
思いを語り合える親子に

(山形県KS/40代女性/会社員) 

マイナス思考で、ネガティブで、嫌いじゃないけど、好きになれない。それが、自分自身に対する気持ちでした。 

子供を思っているのに空回り

シングルマザーとして子育てしていても、何かと心配してばかり。心配だから、「何やってるの!」とつい口調が強くなる。考えがぶつかったときも、気持ちを受け止めるより、感情的に「こうでしょ!」。この生き方が違っていた…。気付いたのは2年前、長女の大学受験の時でした。 

娘が志望したのは、県外の大学。一人親の我が家には、資金的に難しい状況です。それを伝え、長女と話し合おうとしたものの、「ママと話したって、結論は決まっているでしょ」と泣くばかり。私は私で、「何で泣くの?」と問い詰めてしまう。思いを語り合えない現実に、「このままではいけない。強く接してしまう自分を変えなければ…」と、本気で思ったのです。 

一方的だった自分を反省 

「ママもいけないところを直すから、ちゃんと話し合おう」。祈願しながら話すうち、娘も思いを語ってくれました。「分かった。おじいちゃん、おばあちゃんに頼めるか話してみるね」。一方的に考えを押し付けるのではなく、どうすれば娘の希望をかなえられるか。穏やかに、前向きに話し合えたのです。両親の協力も得られ、「頑張れ」と心から応援することが。以来、娘は、「どうせ分かってくれない」と泣くことがなくなりました。 

実は、離婚した負い目から、親にはずっと頼れずにいました。それが、この出来事をきっかけに、子供たちだけでなく、父母とも何でも話せるようになったのです。自分の弱点に気付いて、修正していける。時に欠点が出てしまっても、素直に謝れる。神の教えで変わっていけることが楽しくてたまりません。 

憧れていた会話ができている!

娘は今、志望していた大学で勉強しています。離れて暮らしていると、やっぱり心配。でも、その気持ちを押し付け、怒るのではなく、「心配だから、何もなくても連絡しちゃった」と明るく言えます。「知ってるよー。心配なんだよね。連絡が遅くなってごめん」と娘。憧れていた会話が、いつの間にかできています。 

お盆で帰省中には、就職の話もしました。「そばにいてほしいでしょ」と気に掛けてくれる娘に、「ママは大丈夫。自分のやりたいことを頑張って」と、純粋に応援する気持ちで返答。2年前には考えられなかった、心の変化です。 

今は「自分がとても好き」 

相手に寄り添おうという心になったら、優しい気持ちが自然とあふれてきます。そんな自分がとても好き。職場でも、相手の思いを受け止めながら話していたら、「あなたって、本当に性格いいよね」「あなたみたいになりたい」と言ってもらえて、夢のようです。 

長い間に染み付いて、どうしても変えられなかった私の生き方。本気で向き合ったら、親子関係も、人との関わり方も、次から次へと不思議なほど好転しました。神の教えに生きる醍醐味(だいごみ)を、身いっぱい味わわせていただいています。 

家族で「教え」を学び
  「真理」で家族と関わる努力を
             家族でする
 自然と 家族の心は重なり
          会話が増えてゆく
 運命に導かれた心の動きが取れて
      和心育つ家庭となって行く
 同時に 奉仕の心が引き出され
   多くの人々との出会いが
         育まれ 生かされる

(令和6年6月23日 信者心の基勉強会 仕事編『友輪』342号14ページ)